宮川愛李「メランコリック」
以前は「妹子」というアーティスト名で活動していた宮川愛李。
2019年6月26日に『スマホ映えのむこうの世界』でメジャーデビューを果たしました。
そして、今回はその1stメジャーアルバムから収録曲「メランコリック」をご紹介します。
MBS系「コーヒー&バニラ」エンディングテーマ
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/スマホ映えの向こうの世界
退屈を持て余して
孤独な主人公
ため息繰り返す メランコリックなリズムで
カレンダーは空白 静寂も慣れてる
出典: メランコリック/作詞:aireen 作曲:Daichi Yoshioka
冒頭のこの歌詞パートでは、孤独を感じている主人公の姿が描かれています。
1行目で何度もため息を吐いているのは何故でしょうか。
これは続く2行目の歌詞がその答えとなっていると考えられます。
つまり彼女は予定が無く、静まり返る家にいる今の状況が楽しくないと感じているのでしょう。
また、タイトルでもある「メランコリック」という言葉は日本語にすると「憂鬱」という意味です。
彼女が自身の孤独を持て余し、憂鬱な心境であることが伝わってきます。
彼女の口癖
「良いことないかな」口グセ
しらけたまま 手遅れ
最終の電車で 今すぐ ねえ 連れ出してよ
出典: メランコリック/作詞:aireen 作曲:Daichi Yoshioka
1行目では彼女の口癖が描かれています。
ここから分かるのは彼女の期待と失望です。
彼女はつまらない時間を送りながら、どこかで楽しいことが起こるのを心待ちにしているのでしょう。
しかしながら自分が行動しなければ、急にそんなことが起こることはあり得ない。
けれど、今の自分の時間を持て余している状況がどうすれば好転するかも分からずにいるのでしょう。
2行目ではそんな自分の孤独がもう手遅れで、どうにもならないと思っている彼女の心境が語られています。
また3行目では彼女の周囲への期待が言葉にされているようです。
またここで最終電車について言及していることから分かるのは、この歌詞が夜に起こった出来事であること。
誰かが自分をこの孤独から連れ出してくれないだろうかと、淡い期待を抱いていることが分かります。
孤独な夜を過ごしている彼女は、そんな妄想をしながら時間を潰しているのかもしれません。
孤独な日常
深夜の映画が意味するものとは
ただ ただ 流れている 深夜2時の映画みたいに
愛情、友情、それと感傷 何かが足りなくて 退屈なんだ
出典: メランコリック/作詞:aireen 作曲:Daichi Yoshioka
ここでは今、彼女が暇を持て余している理由が描かれています。
1行目では比喩として深夜の映画について言及されていますが、これは何を意味しているのでしょうか。
これは深夜にテレビで流れている映画を意味しているのかもしれません。
特に面白いわけでもないけれどただなんとなく見続けてしまう映画。
その映画はどこか物足りなさを感じるし、見ていてワクワクするものでもないのでしょう。
目はテレビ画面を向いていながらもそこに意識が集中している訳ではありません。
ただ流れているからという、それだけの理由で見てしまうのが深夜の映画です。
そして彼女が感じている退屈というのも、そんな満たされない深夜の映画のようなものだといいたいようです。