BAND-MAIDが放つバラードナンバー
世界を魅了するバンド
人目を引くルックスとヘヴィなサウンドで世界を魅了するBAND-MAID。
可愛らしいメイド服に身を包みながらも、その音楽性は男性顔負けなほどズッシリと重たい…。
そのギャップに思わず胸を打たれた人は多いはずです。
また、日本文化を象徴した演出は、海外のリスナーからも人気を集めています。
初のバラードナンバー
そんな彼女たちが2017年7月19日にリリースした「Daydreaming」は悲壮感漂うバラードナンバー。
しっかりと重たいサウンドを奏でつつも、歌詞の世界感にマッチした繊細さを見せてくれます。
「今までとは一味違う楽曲を」と考え、制作されたのがこの「Daydreaming」とのことです。
ライブを重ねるにつれ、演出のバリエーションを増やしたいと思うようになったのだとか。
聴き手の気持ちをよく考えているのが伝わってきますね。
いつものアップテンポな楽曲では「疾走感」や「未来を切り開くエネルギー」を感じさせるBAND-MAID。
今回はどのような世界感を表現しているのでしょうか?
廃墟で歌い上げるMV
少しずつ色彩を取り戻す
前述したように、BAND-MAIDはその視覚的な演出に大きな魅力があります。
MVでは毎回カッコいい演奏風景を見せてくれるのです。
「Daydreaming」のMVの舞台は廃墟。
最初は色褪せたモノクロに近い世界の中で演奏するのですが、次第に色彩が鮮やかになっていきます。
まるでこの楽曲を聴いている人が段々とエネルギーを取り戻していくように。
神社の境内や炎の中での派手な演出のMVも素敵でしたが、今回のMVの背景も絶妙です。
より歌唱や演奏をする姿に集中することができ、彼女たちの素材の美しさを楽しめるのではないでしょうか。
夢を見続けたい
「白昼夢」のような瞬間
Daydreaming 覚めないで
Nothing I can do 掠れた声で
今夜だけはそばに居てよ
Hold on feel my soul
出典: Daydreaming/作詞:Miku Kobato 作曲:BAND-MAID
タイトルでもある「Daydreaming」は和訳すると「白昼夢」という意味。
空想したり何かに熱中したり…。
起きてはいるけどまるで夢を見ているかのように、現実と切り離された状態のことをいいます。
最後の英文では「私の心を感じて抱きしめて」と語り掛けていますね。
このことからここでは「誰かとの関係性」を歌っていることが分かります。
その「誰か」と一緒にいる時間がまるで白昼夢のように感じるのです。
それほど夢中になれる相手って、なんだかロマンチックですね。
ところが、このフレーズでは「幸せ」と「寂しさ」が隣り合わせでいる印象も受けます。
離れたくないのに離れなければならない…。
そんな切ない状況で心が揺れ動いているのではないでしょうか。
今がずっと続いてほしい
月明かりに揺れ動いた
交わる2人の影
不器用に絡み合って
明けない夜を願った
出典: Daydreaming/作詞:Miku Kobato 作曲:BAND-MAID
2人が会っているのは夜。
そして抱きしめ合っているのでしょうか?
朝になれば離れ離れになってしまう…。
そんな状況の中、今この瞬間を噛み締めているようです。
「不器用」という表現がまた素敵。
お互いに「溢れんばかりの愛情」があるのに、それが上手に伝えきれず空回っているのだと思います。
その正面から向き合っている姿勢が伝わり、魅力的な表現です。