人間という仕事を与えられてどれくらいだ
ふさわしいだけの給料 もらった気は 少しもしない
出典: ギルド/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
上記の通り生きることを「ギルド」、労働に例えるこの曲。
歌い出しのフレーズからその発想に引き込まれます。
毎日仕事が楽しみで幸せ!という人は少数派でしょう。
多くはやむを得ず、生活のためや周囲のために嫌々ながら働いている。
それと同じように、毎日生きているのが辛いと感じる人も多いのではないでしょうか。
それでも義務のように生きて、給料に当てはまるような幸せはそれに比べてまるで足りない。
そんな思いを抱える多くの人の心をとらえるような一節です。
ですが人間として生きていくことは仕事ではないと主人公もわかっているのです。
誰かに与えられた仕事でも、ましてや押し付けられた仕事でもない。
生まれることは選べませんが、その後を生きるのは自分の意思です。
させられているのではなく、自分の意思でそうしようと願う。
そして自分の力でできる限りの望んだ生き方を掴み取る。
そんな思いを忘れていたことに気づきます。
明日はもう少しだけ前を向いて、胸を張って生きていよう。
そう優しく背中を押してくれるような1曲です。
8位:Hello,world!
基本情報とおすすめ歌詞ポイント
2015年にリリースされたBUMP OF CHICKENの通算24作目となるシングル「Hello,world!」は、「コロニー」との両A面の作品です。
BUMP OF CHICKENのファンは彼らの活動歴が長くなるにしたがってその年齢層も一緒に上がってきていましたが、この楽曲でファンの年齢層が若くなったと言われています。
さあ目を開けて 君は強い人
その目が見たから 全ては生まれた
選んだ色で塗った 世界に囲まれて
選べない傷の意味は どこだろう
ご自分だけがヒーロー 守ったものがある
恐いのは その価値を知っているから
出典: Hello,world!/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
BUMP OF CHICKENの楽曲は多くが“自分はメインストリームからこぼれ落ちているんじゃないか”と不安を抱く若者の心に寄り添っているように思います。
この「Hello,world!」も歌詞は全編にわたって“君は大丈夫”というような思いが溢れている感じがします。
たとえ自分にはまぶし過ぎる友人・知人が周囲にいても“大丈夫、君は君の人生を切り拓いていけるよ”と語りかけているようです。
自分の人生を自分の足で着実に歩いていくことについて、背中を押してくれるような楽曲です♪
弱さや不安を抱えながらも前に進み困難に立ち向かおうとする。
そんな姿は血界戦線の主人公「レオナルド」を彷彿とさせます。
「血界戦線」に登場する多くのキャラクターたちは精神的にも肉体的にも強い存在。
その中に飛び込んでいくレオナルドは、戦う力を持たない普通の少年です。
どんなものでも見ることができる「神々の義眼」という力を除いては。
それでもレオナルドは、妹を救うために仲間とともに数多の困難に立ち向かっていきます。
そんな弱くても立ち向かうという姿勢はまさに「BUMP OF CHICKEN」のバンド名そのもの。
弱さを受け入れた上で、大丈夫、君は強い人だと背中を押してくれる。
困難に立ち向かうときのリスナーの背中も押してくれるのです。
若い年齢層のリスナーが増えたと言われるこの1曲。
アニメの人気によってBUMPを知った人が増えたのも無論あるでしょう。
ですが、若い時は多くの困難に立ち向かっていく必要に迫られることも。
受験や部活に立ち向かうのは、学生だった頃にはパワーが必要なこと。
そして、周りが必要以上にキラキラと優れて見えることも多くあります。
そんな彼らの背中を力強く押してくれる。
だからこそ若いリスナーにも受け入れられ、人気となったのではないでしょうか。
7位:GO
基本情報とおすすめ歌詞ポイント
「GO」はBUMP OF CHICKENの通算8枚目となるオリジナルアルバム『Butterflies』に収録されている楽曲です。
アルバムのリリースは2016年で前作のアルバムから2年を待たず発売された、彼らにとってメジャーデビュー以降アルバムの発売間隔が一番早い作品となりました。
「GO」はソーシャルゲーム『グランブルーファンタジー』のCMソングにタイアップされ、その後このゲームがアニメ化された際のOPにもなりました。
とても素晴らしい日になるよ 怖がりながらも選んだ未来
君の行きたい場所を目指す 太陽は今日のためにあった
体は本気で応えている 擦りむく程度はもう慣れっこ
喜んでいいものなのかな 一生今日が続いて欲しい
出典: GO/作詞:Motoo Fujiwara 作曲:Motoo Fujiwara
BUMP OF CHICKENの楽曲はそのほとんどをボーカルの藤原基央が作詞・作曲しています。
ただこの「GO」に関しては、楽曲のモチーフはベースの直井の夢が元になっているそうです。
歌詞は全編、前向きに走る主人公について描かれています。
わからないことや困難なことが溢れている日常でも、自分の選んだ道を自分の信じるように走り続けることの楽しさ・大切さが歌われています。
自分が選んできた日々であるなら、歩く道にデコボコがあっても例えばつまづくことがあっても、きっと走ることをやめずに頑張れると歌われています。
自分の目標が高すぎ?!なんてちょっと弱気になりそうな時に聴きたい楽曲です。
不安や心配を抱えながらも前へ前へと進もうとする想い。
こんな前向きで青い感情を描き出すのはBUMPの得意とするところです。
青く澄み渡った空を思わせるようなこの1曲。
新しい世界へ走り出すようなわくわくした気持ち。
グランブルーファンタジーの世界へと起用されたことも納得がいきます。
新しいことを始めてみたいと、気持ちがわくわくしてくる1曲です。
どこかふわふわとした曲調に、空を駆けていくような歌詞。
夢から生まれた、というエピソードにも納得できる1曲です。