皆さんはロックといえばどんなイメージを受けるでしょうか?
しかしひと昔前には、ロックといえばダサい男の音楽だったというイメージの時期がありました。
昭和の終わり頃から平成のはじめの頃でしょうか。
ロックにもいろいろなものがありますが、ここではギターをかき鳴らし自分の内心をストレートに音に乗せるようなものを思わせます。
素敵な恋を洒落たメロディに乗せて表現するのではなく、格好悪い恋心をストレートにぶちまけるような歌。
そんなロックはモテない男性の好きな歌、というイメージが隠されているのです。
不器用で、気の利いた言葉は出てこないけれど、まっすぐに言葉を伝える。
ロックを愛してやまない僕の姿からは、そうした朴訥とした人物像が見えてきます。
レコードを聴く意味と僕の人物像
歌詞に登場するのが「レコード」であることにも注目しましょう。
現代において、音楽を聴く手段はとても多彩です。
令和の時代においてはダウンロードやサブスクで、スマホやスマートスピーカーを使って手軽に音楽を聴けるようになりました。
もちろんCDを購入して聴くという人も多いでしょう。
少し昔なら、カセットテープやMDに好きな音楽を録音して楽しんでいたという方も多いのではないでしょうか。
そんな中で「レコード」は、実は今でも現役のメディアとして活躍しています。
レコード特有のアナログな印象を受ける音質は、愛好家の心を掴んで離しません。
またレコードはDJのプレイにも使われるため、集めている人も多くいます。
どことなく古くて懐かしい印象を抱くレコード。
それは曲全体に懐かしくあたたかいアナログな雰囲気を与えるとともに、「僕」がどんな人なのかを描く役割も果たします。
レコードのロックを聴くのが好きな僕。
ここから僕という人物のイメージが伝わってきます。
レコードが現役だった頃の世代と考えることももちろんできます。
あるいは舞台そのものが、レコードが現役だった時代のことなのかもしれません。
けれどさらりと「BPM」なんて言葉が出てくる僕。
ここからは現代らしさと、僕が音楽に比較的詳しいことが見えてきます。
そこから読み解いていくと、僕はかなりの音楽好きで、わざわざレコードを聴くほどの愛好家。
言うなればただの音楽ファンというよりも音楽マニア、音楽のオタクなのでしょう。
しかも聴くのは流行の曲ではなく、ダサい程の直球のロック。
そんなロックをレコードで聴くのは僕の秘密の趣味だったのかもしれません。
どんな物事においても、オタクやマニアというのは肩身が狭いもの。
僕はそんなレコードで聴くロックが好きでたまらないロックオタクなのでしょう。
そんな自分を見せたら君には引かれるかもしれない。
でも君に自分のことを知ってほしい。
自分の大好きなもので君を励ましたい。
そんな思いから思い切ってサプライズを仕掛けた男性の姿が見えてきます。
君はどんな人なのか
そして、ロックを聴かないと思われている「君」。
ロックは泥臭くて不器用で、自分の悩みや感情を裸で音にぶつけるような音楽です。
そんなロックを聴かないと思われている君は、不器用なタイプではなく、オシャレで自分の感情もうまく隠すことができる。
飾り気がなくてダサいロックなんて聴きそうにない人。
流行にも詳しくて人気者。
そんな君の姿が浮かんできます。
好きな音楽はその人の鏡
実は、好きな音楽が同じというきっかけで結ばれるカップルは数多くいます。
どんなサウンドが好きで、どんな歌詞に心を引かれるのか。
どんな歌い方で歌う姿に心を揺さぶられるのか。
そこにはその人の性格や価値観が色濃く表れています。
自分の好きな歌を、好きな人に聴いてもらう。
それは自分自身を相手にわかってもらいたいという気持ちの現れなのです。
おわりに
あいみょんの「君はロックを聴かない」の歌詞を解釈しましたが、いかがでしたか?
「埃まみれドーナツ盤」という歌詞からは、あいみょんも好きだというあのバンドの、「思い出のレコードと大げさなエピソード」という歌詞をファンとしては連想してしまうところでもありますが、年上好きの女子にはたまらない歌詞だったりするのではないでしょうか。
そして、レコードと青春を過ごしたような年上の男性の恋愛感情を歌った歌詞を22歳のあいみょんが書き、そして歌っているという意外性も人々を惹きつけているのでしょう。
もしかしたら、理想の男性像として父親を挙げているあいみょんの理想も含まれているのかもしれませんね。
さて、そんな「君はロックを聴かない」を弾き語りしたいという人のためにコード譜のリンクもつけておくので、よかったらチェックしてみてください。
「君はロックを聴かない」 | あいみょん ギターコード譜 | 楽器.me
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