第2の「魔王」ストーリー

この曲はのリーダー、大野智さんが2008年の7月から9月にかけて主演を務めたドラマ「魔王」の主題歌でもあり、主人公の胸中を切ない言葉で綴った歌詞が一層その痛々しさを際立たせていて、ドラマのサイドストーリーとも言える曲となっています。

なので、この曲の解釈ではある程度ドラマの内容に触れる必要があります。という訳で、あらすじを少し…

成瀬領(大野智)は「天使の弁護士」と世間で騒がれている優秀な弁護士。彼は11年前に弟を殺害され、理不尽な訴訟により無罪となった犯人に深い憎悪を抱いていた。一方、正義感の強い刑事、芹沢直人(生田斗真)は悪を憎み、検挙率も高い有望な若者。しかし、彼こそが領の弟を殺した張本人だった。
「魔王」領の厳密な計画による、完璧で、悲しい復讐の物語。

本当に面白くて感動するドラマなので、ぜひチェックしてみて下さい︎!

1番の歌詞の解釈

シングル人気ランキング1位!嵐の最も悲しい曲「truth」の歌詞の意味を解説の画像

では、さっそく「truth」の解説に入っていきます!
主人公の「truth」(真実)の気持ちを一緒に探っていきましょう♪

1番のAメロ

ゆらりゆれる光ひとつ 痛み癒すことなく消える
″I take your life forever,you take my life forever"
ひらり落ちる涙ひとつ 思い届くことなく消える
″I take your life forever,you take my life"

出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT

「光」→命、人生 主人公、領は自分の復讐のため、たくさんのひとの命を奪っていきます。 自分の計画の下に儚く、あっけなく消えていく命。しかし、それを見ても胸の痛みは癒されない。そんな冷酷な殺人鬼の姿が描かれています。 ここから「あなたの罪は消えない、私はあなたを一生許さない」という相手に対する激しい憎悪が感じられます。このフレーズは曲中に何度も繰り返され、自分にそれを言い聞かせている様子を演出し、ところどころで切ないハーモニーをつくり出すのです。

止まらない時に潜む 愛はきっと降り注ぐ雨のように
(こぼれ落ちた涙のあと 凍えそうな涙の色)
戻れない記憶巡る 全て奪われたこの世の果てに

出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT

自分で止めたくても、止める事ができない。過去に戻りたくても、戻れない。 先ほどの歌詞とはうって変わって領の弱さが綴られます。

復讐を心に誓った日から誰も愛さないように生きてきた彼が、人の優しさに触れて、人を信じようとしますが、殺人鬼である自分にそんな資格などないとその思いをこらえる…ドラマでも「僕は幸せになってはいけないんです。」と言う台詞がありますが、この歌詞はまさにその心境をあらわしていると解釈できます。

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1番のサビ

悲しみ…
たとえどんな終わりを描いても 心は謎めいて
それはまるで闇のように 迫る真実
たとえどんな世界を描いても 明日は見えなくて
それはまるで百合のように 汚れを知らない
願いは透明なままで

出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT

ここでは、前の節の「すべて奪われたこの世の果てに」とつなげて、自分の世界には悲しみしかないという辛さを表現しています。しかも、その世界は闇に包まれ、今も、未来もつくり出せないと続きます。

上の欄に、「領が人の優しさに触れる」と書きましたが、ドラマでは、百合の花と共に登場し、彼に優しさをくれる女性がいます。2人は互いに心惹かれていきますが、領は彼女に幸せになって欲しいと、醜い自分からわざと遠ざけるのでした。

百合(の花)→その女性

願い→領の、彼女に幸せになってほしいという思い

透明→(彼女に対して)純粋なままで、まっすぐなままでいてほしい という意味になっているのではないでしょうか。

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2番の歌詞の解釈

2番のAメロ

白く染まる花にひとり 何も変わることなく誓う
″I take your life forever,you take my life"

届かない声に残る 愛はそっと吹きぬける風のように
(こぼれ落ちた涙のあと 隠しきれぬふたつの顔)
終わらない夜に眠る 夢の傷跡に残した痛み

出典: truth/作詞:HYDRANT 作曲:HYDRANT

大切な人(=百合の花の女性)を目の前にして、心が揺れるシーン。冷酷な殺人鬼でありながら、愛を求めてしまう自分。2つの顔を持ち、苦しむ彼の姿が色濃く浮かびあがってきます。

人の優しさ、思いやりを彼に思い出させようとする彼女の声は届かず、傷つけられた夢(=過去)の世界は変わらず、心の傷みがひくこともありません。

2番のサビ