ASIAN KUNG-FU GENERATION【触れたい 確かめたい】歌詞の意味解釈！なくした物は

2020年10月にリリースされたASIAN KUNG-FU GENERATIONの『触れたい 確かめたい』。

本作は多くのファン待望の、アジカンにとって約1年半ぶりのニューシングルともなりました。

「ダイハツ タント」のCMソングとしても話題を呼んだこちらの楽曲。

ゲストボーカルにはメジャーデビューバンド・羊文学のボーカル、塩塚モエカを起用しています。

楽曲の歌詞をチェックする前に、ぜひこちらのMVもご覧頂ければと思います。

今作のMVを担当したのは、イラストレーターの雪下まゆ。

まるで写真のような写実的なイラストを描く、最近注目度もぐんと上がっている表現者の1人です。

これまでにもモード学園のCMや、クリープハイプのアルバムトレイラー映像などなど。

数々の映像作品を手掛けているため、ご存知の方もきっといることでしょう。

まるで三次元のような、生き生きとした人間の描写が独特の雰囲気を醸し出す本楽曲のMV。

ここからは、そんな楽曲の歌詞を早速紐解いていきましょう。

この曲では一体、どのような情景が描かれているのでしょうか？

なお、重複する歌詞については一部省略してご紹介致します。

この楽曲の物語では、どうやら君と僕の間では小さなすれ違いが起こっているようです。

なんでこんなことをしたの？どうしてあんなことを言ったの？

誰かとお付き合いをしたことのある人は、きっと一度は経験のある事なのではないでしょうか。

相手の事を理解したくて、あるいは自分の事をわかって欲しくて。

質問を投げかけるのに、相手はちゃんと答えをくれず言葉を濁してしまう。

あるいは黙りこくったまま、何も言葉を返してくれない。

どうして返事をしてくれないの？と相手にイライラしてしまうこともあることでしょう。

相手の考えている事を確かめたい、君とちゃんと分かり合いたいのに。

そう思えば思うほどイライラが募って言葉がきつくなり、その結果相手はさらに黙ったまま。

そんな悪循環は、誰しもが一度は経験したことがあるのではないかと思います。

ですが多くの人はきっと、自らが問い詰められる側になったこともあるのではないでしょうか。

そんな時に「言っても無駄だから」なんて思ったこともきっとあるはず。

何を言っても目の前の相手は理解をしてくれない。

そう思って言葉を紡がずに黙ったまま、なんてことも実際は多いことでしょう。

ですがこの曲の君と僕に関しては、どうやら少し状況が違うようです。

言っても無駄だと思ってしまうのは、言葉がもう君には届かないと知っているから。

この歌はどうやら、もうすでに一緒にはいない2人の事を描いているのかもしれません。

それでも、お互いの事を触れたい、確かめたいと思っている。

もしかすると、そんな少し切ない光景を描いた曲のようにも思えますね。

2人一緒に過ごしていた頃に、何度も並んで歩いた夜道。

月のぽっかり浮かんだ夜中の街中を、2人手を繋いで帰った日もたくさんありました。

ですがその中で、いつしかお互いの心は離れ、そして次第に体の距離も離れてしまった。

いつから、どうしてそんな風になってしまったのか。

一体いつお互いへの思いやりや心をなくしてしまったのかは、2人にももうわかりません。

決定的なことがあったわけではなく、いつのまにか心が離れ離れになっていた。

そんな経験をしたことのある方も、もしかしたらいるのではないでしょうか。

それでも、君にまた触れたい。

そう思ってしまっている僕がいることも、きっとまた事実なのです。