阿部真央「嫌われてないかな」
アルバム「戦いは終わらない」に収録されている楽曲
「嫌われてないかな」は、4枚目のアルバムにして阿部真央初のセルフプロデュース作品でもある「戦いは終わらない」の7曲目に収録されている楽曲です。
通常盤と、MVやメイキングが収録された初回限定版が発売され、オリコンデイリーアルバムランキングでは最高3位に輝きました。
なお、このアルバムでは“伝える”がテーマとして掲げられ、そのテーマをもとにすべての楽曲が1から制作されています。もちろん、作詞作曲はすべて阿部真央です。
アルバムジャケットでは、阿部真央本人が“伝える”立場の代名詞とも言えるニュースキャスターに扮しているのも印象的。
恋愛観や生き様など、阿部真央の“伝えたいこと”がたっぷり詰まったアルバムに仕上がっています。
片思いバラードソング
恋愛ソングと一口に言っても、阿部真央の楽曲はロックからバラード調まで多種多様。聴く人を飽きさせないような、個性豊かな楽曲が揃っているのが特徴です。
そんな中、「嫌われてないかな」は片思いの心情をストレートに表現した王道のバラードと言えるでしょう。
「嫌われてないかな」の歌詞に共感する人が続出
「嫌われてないかな」は、片思いに苦しむ人の心情を描いた楽曲です。
歌詞から読み取れるのは、“友達を好きになってしまった”という複雑な恋のシチュエーション。
今まで友達として仲良くしていたはずなのに、ふと気づいたら恋愛感情を抱いていた……、そんな経験のある人も多いのではないでしょうか。
実際にあったとしてもおかしくないリアルな描写の歌詞には、共感する人が数多くいるようです。
Aメロ歌詞から引き込まれる
この気持ちだけは 気づかれちゃいけない
君を困らせて 戻れなくなるから
出典: 嫌われてないかな/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
「好きだけど、どうにもできない」。そんなもどかしい気持ちが描かれた歌詞が、冒頭から心を掴みます。
恋の始まりと言えば“ウキウキ” “ワクワク”といった楽しいイメージが強いですが、必ずしもそうとは限りません。
これまで友達として仲良くしていたのに、気持ちを伝えたら関係が崩れてしまうかもしれない。恋愛感情を持ったせいで嫌いになられたらどうしよう。
友達から始まる恋には、そんな不安要素が満点。好きだけど今の関係を壊したくないからと、必死に隠す健気な恋心には共感を覚える人も多いのではないでしょうか。
青春真っ只中の学生の恋
放課後の校庭 駆ける君を見て
溢れ出す思い 必死で抑えつけた
出典: 嫌われてないかな/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
「放課後」や「校庭」といったワードから、この楽曲の主人公は学生ということがわかります。
友達から始まる恋が多いからこそ、素直に思いを伝えられないという悩みを持つ人も多いのでしょう。
外野からすれば「早く告白すればいいのに」としか思わなくても、本人にとってはそう簡単なことではありません。
伝えたい、でも伝えられないといった葛藤の中、行き場のない思いを抑えておくのに精一杯。そんな気持ちを歌っています。
「好き」を隠したい気持ちに共感
気づかれてないかな 嫌われてないかな
あの時の言葉 傷つけてないかな
もしも今君に 願い届くなら
僕に寄り添って 夢みたいにkissをして あぁ…
出典: 嫌われてないかな/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
片思い中、もっとこうすればよかった、ああすればよかったと反省するのはよくあること。
好きな人に嫌われないようにしようとすればするほど、不自然な態度をとってしまうこともあるかもしれません。
難しいのは、やはり相手が友達の場合。何気ない会話の中で「好き」の気持ちが溢れないように必死に隠す、そんなピュアな恋心が歌われています。