僕らは笑ったって 写真に残したって
いつかはどこかへ忘れてしまうんだ
出典: 惜春/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
たくさん笑った思い出も、写真に残すほど大切な思い出も、時間が経ってしまえば色あせてやがて忘れてしまう。
どんなに強烈な思い出だったとしても、年老いて記憶力が衰えてきたら、だんだんと曖昧になってきます。
悲しいですが、人間はそういう生き物なのです。
2番~ラストの歌詞
タバコを吸う若者や週末にクラブで踊る友人
虫の様に坂に溜まっていた
肺に愛を濾していた
週末になるとみんな踊っていた
出典: 惜春/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
ここでは、坂道でたむろしてタバコ(IQOS)を吸っている若者たちを描いています。
街頭に虫たちが集まる様子を、タバコを吸う若者たちと重ねているのです。
「週末になると~」の部分は、週末にクラブで踊る友人たちを描いています。
主人公も友人たちのようにバカ騒ぎして踊りたいけど、どこか冷めている自分がいるせいで現実逃避ができないようです。
それだけ、現実の世界は辛くて面倒ということなのでしょうね。
なぜ主人公は駅でキスをしていたの?
彼女は既読と約束を一々欲しがった
駅でするキスの味を覚えていた
出典: 惜春/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
主人公が当時付き合っていた彼女は、束縛する気質があったのでしょう。
主人公に愛されている証が欲しい彼女。
「私からのラインは必ず既読にしてほしい」といった感じで、様々なルール(約束)を要求していました。
そんな彼女の機嫌をとるために、主人公はいつも駅でキスをしていたようです。
愛しているからキスをするのではなく、彼女の機嫌を損ねたくないから渋々キスしている…。
そんな面倒な主人公の恋愛が描かれていることが分かりますね。
みんな結局自分が一番大事
僕らはいつだって 自らを愛していて
本当はほとんどもうどうでもよかったんだ
出典: 惜春/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
主人公も、主人公の彼女も、主人公の友人も、みんな結局のところ自分が一番大事なのです。
彼女を不機嫌にさせたら自分が困るから渋々キスをする主人公。
主人公に愛されていないと自分の存在価値がなくなってしまうから必死になっている彼女。
主人公のことなんか気にせず、現実逃避に走る友人たち。
みんな常に自分のことを最優先に考えていることに気づいてしまった主人公。
だから、誰かのことを本気で愛したり、思いやったりすることが馬鹿馬鹿しくなったのでしょうね。
恋人との関係も、友人との付き合いも、そつなくこなしているものの、心の底ではどうでもよくなっていました。
自暴自棄になっている主人公
僕はついにもうやめてしまったんだ
本当にもう面倒くさくなった
YouTubeかなんか流したまんま
目を瞑っていた
そしてそのまま眠ってしまっていた
出典: 惜春/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
ある時主人公は、YouTubeの動画を見ながら寝落ちしてしまいました。
生きることに対して面倒くさいと感じている主人公は、自暴自棄になっていることが分かりますね。
そんな状態で眠ったせいか、主人公は不思議な夢を見ることになるのです。
死に直面した主人公
白い布を羽織っていた 不思議な感じだった
周りに続いて沖へ歩いていた
急に爆音で木琴が鳴って呼吸を失った
ソファで目覚めた
ふとみると君からの着信だった
出典: 惜春/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁