「白い布」というのは、白装束のこと。
夢の中で主人公は白装束を着て、沖(=三途の川)のような場所を歩いていたのです。
自暴自棄になっていたせいなのか、主人公は眠りながら死に直面していました。
「周りに続いて」といっているので、主人公はそのまま死へ向かっていたのでしょう。
生きることに対して希望を見出せないから、このまま死んでもいいやと思ったのかもしれませんね。
しかし、そんな危機的状況から救ってくれた人物がいました。
それが彼女です。
夢を見ながら徐々に死へと向かっていってる主人公を「着信」で叩き起こしてくれた彼女。
この彼女からの着信がなかったら、主人公は本当に死んでいたのかもしれません。
本当はただの勘違いだけど…
僕らはいつだって 勘違いばっかで
幸せはいつだってそのおかげだったんだ
出典: 惜春/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
彼女は主人公を死から救うためにわざわざ着信したのではないと思います。
単なる偶然ってやつです。
しかし、主人公は「彼女が死から救ってくれた」と思ったのでしょう。
そんな勘違いともいえる思い込みが、主人公を幸せな気持ちにしたようです。
本当はそんなことなくて当人の勘違いだけど、その勘違いのおかげで幸せを噛みしめられている。
そんな状況はこの主人公だけでなく、きっと多くの人が体験したことがあるのではないでしょうか。
希望を取り戻した主人公
追い風を追い抜いてゆくように
思い通り遠い方に行こう
あの雲切り裂く大胆なイメージで
出典: 惜春/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
幸せを感じることができた主人公は、生きることに対してもう一度希望を取り戻します。
自暴自棄になっていた主人公ですが、死に直面した出来事を通して、心境がガラリと変わったようですね。
「あの雲~」といっているので、自暴自棄になっていた暗い青春とはおさらばして、明るい未来を描こうとしています。
青春時代を忘れるために、未来へ走っていく
思い出しても辛くないように
荷物で重たくないように
僕らはいつも わざと置いていて
忘れてしまうんだ
だから忘れる為に先を急ぐんだ
出典: 惜春/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
主人公の青春はとても濃厚で、重たい思い出も多かったのでしょう。
明るい未来に向かっていくためには、その青春時代の思い出を忘れないといけません。
いつまでも過去に囚われていたら、未来に向かっていけないですからね。
主人公は色々な思い出が詰まった青春時代を忘れるために、未来へとひた走っていきます。
ちょっぴり切ないですけど、ハッピーエンドを迎えた主人公。
この先主人公がどんな未来を描いていくのか、とても楽しみになる終わり方ですね!
おわりに
My Hair is Badの「惜春」は、色々あった青春時代を惜しんで懐かしんでいるような雰囲気が伝わってくる歌詞ですね。
悪友とつるんでいたこと。
夢の中で死に直面したこと。
面倒なことも多かったけど、偶然的に命を救ってくれた彼女がいたこと。
濃厚な青春時代を過ごした主人公でしたが、未来に進んでいくにつれて、その思い出も忘れてしまうのです。
まさに「惜春」という言葉がぴったりな歌詞ですね。
ちなみに同じアルバム「hadaka e.p.」に収録されている「次回予告」という曲もおすすめ!
今を生きることの大切さについて歌っている名曲です。
気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!
My Hair is Bad【次回予告】歌詞の意味を独自解釈!郷愁もあるけど…"今"に込めた想いとは - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
My hair is Badが郷愁たっぷりに歌い上げる『次回予告』。柔らかい雰囲気の中に隠された歌詞の意味について独自に解釈していきます。”今”を生きる大切さ。そのことに改めて気付かせてくれる曲です。
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