君を思うほどに いつも残るの ただ不安が
私はまだここにいる
そばにいたいって言えずに 眠れずに
君を思うほどに どうして逃げたくなるの?
私を見て きっと君なら そう 笑うよね?
笑うよね…
You don’t know really how I feel.
You don’t know really what I feel.
I miss you, really.
出典: AM02:00/作詞:aimerrhythm 作曲:宮川暢彦
主人公は「好きな人のことを考えるだけで幸せ」なんて心情には、とてもなれそうにありません。
むしろ君のことを考えれば考えるほど不安でいっぱいになってしまいます。
傍にいてさえくれれば、こんな気持ちにならずに済むのに。
そんな風に君のことを恨めしく思ったこともあるかもしれません。
1人にしないで。ここにいて。
素直にそう言うことができたら、こんなにも不安に思うことはなかったでしょう。
それができないのは、きっと君に鬱陶しいと思われたくないから。
君を想うほど臆病になって、いっそ1人になりたいなんて考えてしまいます。
愛しているのに、君のせいで辛くなる。
主人公がこんな風に思い悩んでいることを君は知りません。
「笑うよね」という歌詞には、自分の不安に気づかない君に対する憂いも含まれているのでしょう。
愛と寂しさは表裏一体
主人公の胸に巣くう不安が取り払われることはあるのでしょうか?
君がいる限り、主人公の不安はなくならないような気もしますね。
愛と寂しさは切っても切れない関係にあるのだということを思い知らされます。
君から逃げたい...でも傍にいたい
AM02:00の誘う風に
少し 遠く ここまで来た
降り注ぐ優しい雨
碧く 甘く 包んでいた
出典: AM02:00/作詞:aimerrhythm 作曲:宮川暢彦
夜道を彷徨っている最中に雨が降り出したようです。
主人公がそれを「優しい」と感じたのは、孤独な自分を抱きしめてくれているように感じたからでしょう。
自分の肌に触れる、君以外の体温。
それに主人公は安らぎを覚えたのかもしれません。
君のことが好きで堪らないはずなのに、それと同じだけ君は主人公のことを苦しめる存在になっています。
主人公が夜道を彷徨ったまま家に帰ろうとしないのは、君という存在から逃げるためでもあるのかも。
この苦しみから抜け出したい。
しかし、それ以上に君の傍にいたいという気持ちが、主人公の胸にはびこっているようです。
自ら雨に打たれる
会えない 夜のこんな 気持ちを
濡らしていく そう let it rain
傘もささずに 眠れない夜を巡る
出典: AM02:00/作詞:aimerrhythm 作曲:宮川暢彦
「こんな気持ち」という言葉には、主人公の様々な想いが隠されていることでしょう。
君に会いたいという気持ち。
自分の不安に気づいてほしいという気持ち。
そして、もうこの不安から解放されたいという気持ち。
それらが擦り傷のように主人公の胸を疼かせます。
この傷を君が癒してくれることはないでしょう。
だから主人公は自ら雨に打たれているのかもしれません。
雨と一緒にこの不安も流れ去ってくれればいいのに。
そう願ってみても、不安は胸の奥底にいつまでも残り続けます。
寂しさは消えない
この曲の歌詞は最初から最後まで一貫して、主人公の寂しさが綴られていました。
曲の中で君と主人公が会っている描写がないのは、この寂しさが決して消えないことを意味しているのかもしれません。
同時に、君が主人公の寂しさや不安にこの先も気づけないことの表れでもあるのでしょう。
会えるよね?
君を思うほどに いつも残るの ただ不安が
私はまだ願っている
こんな夜のコト 言えずに 眠れずに
君を思うことが どうして悲しくなるの?
また明日 きっといつものように会えるよね?
会えるよね…
出典: AM02:00/作詞:aimerrhythm 作曲:宮川暢彦
主人公が願っているのは、君がこの不安に気づいてくれることでしょう。
言葉にしなくても、きっと君は私の不安に気づいて会いに来てくれる。
そう信じていないのと、1人ぼっちの夜を乗り越えられないのかもしれません。
本当は主人公も、好きな人のことを考えて幸せな気持ちに浸りたいはず。
しかし、どうしても主人公の性格ではそれができません。
そして君に自分の不安や寂しさを伝えることもできない。
こんなにも主人公を臆病にさせているのは、他でもない君自身です。
そのことに君は一生気がつかないでしょう。
おそらく主人公もそれを分かっています。
だから「会えるよね?」と心配になっているのかも。
気づいてほしいのに、気づいてもらえない。
それは主人公と君のどちらのせいとも言い切れないからこそ、やりきれない切なさが残ります。