二人の決意に一つとして嘘はありません。盃を交わしながら、アイディアを出し合ったのでしょう。
互いの良案に大きく頷き、今すぐにでも実行に移したい落ち着きのない様子が目に浮かびます。
なぜ民衆のためにそこまでできるのか。それは今まで領民の悲惨な姿を見てきたからではないでしょうか。
戦を望むのも決めるのも武士たちであり、民衆は平和を望んでいるのです。
これ以上悲しみを繰り返さないために、弱い者を守る「漢」になると誓います。
手綱、ということは馬に乗って行こう、ということです。
「善は急げ」のような、一分一秒でも早く取り掛かろうという意気込みを表現しているのでしょう。
一秒でも早く平和を
勝ち誇れ 絆と 義を響かせ
いざ我に美しく
出典: 義風乱舞/作詞:鈴華ゆう子 作曲:鈴華ゆう子
ここでいう「勝ち」は戦での勝利ではなく、自身の信念を曲げずに貫き通すことではないでしょうか。
民衆のために自分を犠牲にすることも辞さない二人には「義」があります。
また、乱世ではあちこちで反逆や寝返り、謀反が起こりますが、民衆との間にはそれがありません。
全ての人間が「絆」で結ばれているのです。
皆が同じ目標に向かって進んでいます。
天下の先駆け 友と共に
疾風の乱舞で 駆け抜け
出典: 義風乱舞/作詞:鈴華ゆう子 作曲:鈴華ゆう子
戦国の世の下で民衆は二の次でした。
しかし新しい世になれば次は民衆の生活を充実させる必要が出てきます。
そこに気づき、先んじて手を伸ばしたのが兼続と慶次です。
米沢の水田開発に勤しんだり、政治機能を整えていきました。
戦の終わりを感じ取っていたのでしょうか、とにかく急ぎ足だったことが「疾風」から読み取れます。
漢の強い絆を描いた『義風乱舞』
直江兼続と前田慶次の強い絆を描いた一曲『義風乱舞』。
二人は戦乱の中で常に自分の心に問い、何をなすべきなのか考え続けていたのでしょう。
天下を取って喜ぶのは誰なのか。誰のために戦うのか。
その答えが一致した二人は、生涯交流を絶やさなかったそうです。
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