JESSEからの「コラボしようぜ!」
10代の頃からRIZEに夢中だったAGとHIDEに転機が訪れます。
2016年に福岡で主催されたフェスで彼らは共演します。
NOISEMAKERのリハーサルを聴いたJESSEは一発でNOISEMAKERに惹かれてしまいます。
この時のことを後にインタビューでJESSEは「負けたと思った」と語っています。
JESSE自らNOISEMAKERにコラボの話を持ち掛けます。
当時NOISEMAKERはメジャーレーベルに移籍後初のフルアルバム「ROAR」をリリースした時期です。
お互いにレーベルの壁の事も忘れるほどの熱狂の中、夢のコラボが実現することになったのです。
『Wings』の世界観を徹底解説
NOISEMAKERがメジャーを離れたタイミングで「Wings feat.JESSE」が発売されました。
JESSEの参加により歌詞・サウンド共に一歩上を行くことに成功します。
従来のNOISEMAKERから脱却した素晴らしい楽曲に仕上がったのです。
MVの世界観が格好いい!
「Wings feat.JESSE」のMVを実際に見てみましょう。
暗い地下の底で演奏されるNOISEMAKERの視点と夜の上空からの視点の対比で撮影されています。
どんなバンドでも最初のキャリアは仄暗いライブハウスの底での地道な活動から始まります。
もっと高い所まで辿りつきたい。翼を広げて広い世界を見てみたい。
NOISEMAKERの初心に帰っての決意表明が示されているのでしょう。
ファンの声が風、俺たちが翼
Helpless,feelings come and go,makes me feel alive
(来ては去っていく絶望でさえ 生きてる実感を与えてくれるんだ)
Clockwork life keeps moving on,making me feel alive
(止まることのない時計のように人生は進んでいき 生きてる実感を与えてくれるのさ)
出典: Wings feat.JESSE/作詞:AG・JESSE 作曲:HIDE
イントロから前作の「Flag」で聴かせた地を這うようなサウンドが展開されます。
重心の低いドラム、ボイスサンプル、シンセベースの音色が印象的ですね。
歌詞も前半は絶望の底で見つけた一筋の光明を辿るような世界観が繰り広げられます。
この希望の風を絶対に逃さないようあがき苦しむ様子が見事に表現されています。
Your voice is the wind,and I will be your wings
(君の声は風であり、僕は君の翼になるだろう)
Bring me the storm,theres possibility
(君が起こした嵐は不可能を消し去っていく)
Spread your own wings,from under the dark ground
(その翼を広げるんだ この低く暗い地面から)
出典: Wings feat.JESSE/作詞:AG・JESSE 作曲:HIDE
サビに向かうにつれて歌われる内容も演奏も少しずつ盛り上がっていきます。
ここで歌われる「君」は誰を指すのでしょう?
NOISEMANIAと呼ばれるファンたちのことなのです。
もちろん今回のコラボを実現させてくれたJESSEも含まれます。
君のくれる風があれば翼を広げて目指すべき場所までどこまでも飛ぶことができる。
そんな希望と喜びに満ち溢れた世界感が目の前に広がるようです。