ここ最近の僕だったら
だいたい午前8時か9時まで遊んでる
ファミコンやって、 ディスコに行って、
知らない女の子と レンタルのビデオ見てる no oh…
こんなんでいいのか 解らないけれど
どんなものでも 君にかないやしない
出典: カルアミルク/作詞:岡村靖幸 作曲:岡村靖幸
彼女と離れてから、主人公はどんな行動をしていたのでしょうか。
ほぼ毎日、朝まで遊んでいるのですね。
ファミコンとは1983年に任天堂から発売されたゲーム機のことです。
ディスコとは、音楽を流して踊るダンスホールのことです。
イメージとしては、ミラーボールがあってキラキラしてる中で大音量の音楽が流れているような空間。
体にぴったりした服を着た女性達と男性がたくさんいて踊っているような場所ではないでしょうか。
そこで出会った女の子と、家でレンタルビデオを観ているのでしょう。
彼女がいるのだとしたら、これはダメでしょう!といいたくなりますね。
でも、次のフレーズで「やっぱり君が一番」と吐露しているのです。
ここが主人公を100%憎めないところなのではないでしょうか。
無理してしまう
あの頃の僕は カルアミルク飲めば赤くなってたよね
今なら仲間と バーボンソーダ飲めるけれど
本当はおいしいと 思えない oh oh…
出典: カルアミルク/作詞:岡村靖幸 作曲:岡村靖幸
そこで主人公は昔を回想しています。
昔は、主人公はカルアミルクを飲むだけで酔っ払っていたのだそうです。
赤くなるとは、そのようなお酒に弱い体質だったのでしょう。
タイトルにもあるカルアミルクとはどんな飲み物なのでしょうか。
カルアミルクはカルーアというコーヒー・リキュールとミルクを混ぜたお酒です。
甘くて、コーヒー牛乳のようなので、一口飲んだ感じはあまりお酒っぽくない印象がするかもしれません。
そんなライトなお酒でも、顔が赤くなっていた主人公は今ではバーボンソーダが大丈夫なのだそうです。
バーボンソーダとはウィスキーをソーダで割ったお酒で、アルコール度数も強いのでしょう。
美味しく飲んでいる“フリ”をしているという主人公。
彼自身はカルアミルク時代と変わっていないのに、時が経ってかっこつけるようになってしまったのでしょう。
そのことを少し悔やんでいるように見受けられます。
本当は
※電話なんかやめてさ 六本木で会おうよ
いますぐおいでよ 仲なおりしたいんだ
もう一度 カルアミルクで
出典: カルアミルク/作詞:岡村靖幸 作曲:岡村靖幸
彼女の前でも、少し見栄を張ってしまうところがあるのかもしれません。
誰でも、好きな人の前ではかっこよくいたいでしょう。
ここで主人公の感情が、溢れ出します。
電話を待ち続けていた主人公は耐えきれず、本音の叫びを上げているのでしょう。
もう電話はいいから、とにかく会おう、と。
今すぐ直接会って仲直りしたいと正直な気持ちを吐き出していますね。
カルアミルクは、主人公の飾らないありのままの姿を表しているのだと思うのです。
バーボンソーダの様な強いお酒ではなく、自分が飲めるお酒は本当はもっと弱いカルアミルク。
それをあなたと飲みたい、ということは“ごめん”という彼の本心を表しているのでしょう。
鎧を脱いだ主人公の姿がそこにありそうです。
アドバイス
女性について
女の子ってか弱いもんね
だから庇ってあげなきゃだめだよ
できるだけ oh oh…
だけど全然 君にとって そんな男に
なれず終まいで ごめんなさい no oh…
出典: カルアミルク/作詞:岡村靖幸 作曲:岡村靖幸
主人公は、恋人を守ってあげないとダメだよ!と友人に諭されています。
肉体的には男性の方が強いかもしれません。
そんなことから、友人も主人公にアドバイスしてあげているのでしょう。
しかし、本当の彼はナイーブで心優しく小心者の人物なのです。
完全無敵に強い人間などこの世にはいません。
繊細な人ほど、弱い面も持ち合わせているのではないかと思うのです。
主人公は、恋人に対して全然守れていなくてごめん、と反省している様ですね。
朝まで知らない女の子とビデオを観ている様では、守ってはいないでしょう。
なかなか、強い人間になるのは難しいことなのでしょう。
成長したい
がんばってみるよ
優勝できなかったスポーツマンみたいに
ちっちゃな 根性 身につけたい
出典: カルアミルク/作詞:岡村靖幸 作曲:岡村靖幸
人間の性格を変えることはとても難しいことだと思うのです。
こんな人だったとは知らなかった、と隠れた性格が磨かれていくことはあるでしょう。
しかし、全く違う人物になるのは相当なショックがないとないのではないでしょうか。
主人公は彼女を守れなくて、とても反省しているようです。
それなら、最初から喧嘩をしないようにすれば良いのですが、彼はできません。
そこが彼の魅力でもあるのでしょう。
自由奔放でも彼女のことを思っている、二面性を持っているのではないでしょうか。
恋人も諦めてそこは受け入れていくしかなさそうな気がするのです。