暗闇の中の光

One light, one mind
Flashing in the dark
Blinded by the silence of a thousand broken hearts

出典: Minority/作詞:Billie Joe Armstrong 作曲:Billie Joe Armstrong, Michael Pritchard & Frank Wright

この部分の和訳は以下の通りです。

ひとつの光、ひとつの心
暗闇の中で輝く
無数の壊れた心の静寂の中で、何も見えなくなっていた

出典: Minority/作詞:Billie Joe Armstrong 作曲:Billie Joe Armstrong, Michael Pritchard & Frank Wright

無数の群衆は、物言わぬ顔のない存在のように見えます。

そんな中で声を殺し、心を壊して黙り込んでいた自分。

いつの間にか、周りの世界も目標も見えなくなっていました。

多数派に合わせて生きるというのは、彼らにとってそういうことだったのでしょう。

そんな中に見えた光は、「ひとつ」であるということ。

個人として存在し、個人としての心や感じ方を大切にする。

そうすることで壊れた心を取り戻し、前を見ることができるようになるのです。

だからこそ彼らは多数派を否定し、少数派でありたいと歌います。

自分だけは自分の味方でいる

"For crying out loud," she screamed unto me
A free for all
Fuck 'em all
You're on your own side

出典: Minority/作詞:Billie Joe Armstrong 作曲:Billie Joe Armstrong, Michael Pritchard & Frank Wright

続く部分は以下のように訳します。

「いい加減にして!」彼女は俺に叫んだ
全てから自由になるんだ
くたばっちまえ
お前だけはお前の味方なんだ

出典: Minority/作詞:Billie Joe Armstrong 作曲:Billie Joe Armstrong, Michael Pritchard & Frank Wright

そんな「少数派」としての生き方は、周囲の人々からは苛立ちや怒りを招くかもしれません。

周りと違う行動に怒られることも多かったのでしょう。

それでも、彼らにとって最も大切なのは自由であることなのです。

誰かが作り上げたつまらない固定観念や意味のないルール。

そんなものは全部ぶっ壊してしまいたい。

多数派に頼らない代わりに、自分だけは自分自身を信じて味方でいる。

そんな自立した生き方が理想なのです。

そして自分がそう生きているように、聴いているすべての人も自分自身の味方でいてほしい。

少数派でいたいというのは、そうした生き方をしたいということなのです。

他人より自分を信じ抜く生き方

Green Dayはパンク・ロックバンドです。

そんな彼らにとって、自分たちの音楽をやることが何よりも大切なこと。

けれど、音楽のシーンにおいてはそうとばかりも言っていられない現実があるのでしょう。

各種の賞や有名チャートによる権威付け。

有名なアーティストによる良い評価。

そして、何よりも「多くの人にとって良い音楽であれ」という価値観です。

Green Dayは権威にも評価にも恵まれなかったバンドでは決してありません。

それでも新しい曲を生み出すたびにつきまとう、「多数派」へ合わせる圧迫感

それは彼らにとって重苦しくつまらない圧力になっていたのでしょう。

だからこそ彼らは「少数派になりたいんだ」と声高らかに伝えます。

誰かに評価されなくてもいい。

自分の信じるものにまっすぐでいたい、自分の良いと思うものを作りたいと。

「多数派」の偽善的な価値観に合わせて、型にはまったような曲を作っても意味がない。

自分たちがやりたいことをやるんだと叫ぶのです。

こういった思いは、日常を暮らす時のヒントにもなってくれます。

何かをやろうとする時、無意識に「多数派」の目線を感じて萎縮してしまう。

そんな経験が誰にでもあるものです。

そんなときは、「少数派でいいや!少数派になりたい!」と考えてみてはいかがでしょうか。

顔の見えない「多数派」の偽善的な価値観を投げ捨ててしまいましょう。

少数派でいいのです。

誰も味方してくれなくてもいいから、自分のやりたいことをやる。

だって、自分だけは自分の味方でいろと歌われているのですから。

そう考えてみると、目の前が開けてくるような気がします。

迷いや悩みが多い時、是非この1曲を聴いてみてください。

爽快なサウンドと共に、あなたの悩みを吹き飛ばしてくれるかもしれません。

Green Dayの人気曲をチェック!

パンク・ロックバンドであり、聴きやすいサウンドで気持ちも明るくなるGreen Day。

しかし一方で、社会派のテーマ歌詞に落とし込む芯の太さも兼ね備えています。

そんなGreen Dayの名曲を、他にも翻訳して徹底解説しています。

代表曲として必聴の「American Idiot」。

そしてライブなどでもおなじみの「Basket Case」。

まずはこちらの記事もチェックしてみてくださいね。

サウンドだけではなく、深い視点が込められた歌詞を見てみる。

そうすることで、よりGreen Dayの世界を楽しめるのではないでしょうか。

パンクバンドGreen Dayが発表した楽曲の1つ、【American Idiot】。覚えやすく明るいメロディに乗せて歌われたのは、重くネガティブなテーマでした。彼らが伝えたかった「愚かさ」とは何なのか、解説していきます。

Green Dayの代表曲のひとつ「Basket Case」。アルバム「Jookie」と共に大ヒットとなった一曲で、爽快感のあるナンバーです。しかし歌詞には強い無力感や苦悩と向き合う姿が赤裸々に綴られていました。動けなくなるほどのつらい精神状態をどう克服するのかのヒントを和訳しながら探っていきます。

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