立て続けにアンサーソングをリリースし続けたRSP
誰もが知っているような名曲をサンプリングし、しかもその内容を原曲のアンサーソングに仕上げてしまうという手法で一躍注目を集めたボーカルユニット、RSP。
サンプリング自体は今時めずらしくもなんともありません。
彼女たちが凄かったのは、名曲に対して返事を書いてしまうという大胆な試み。
それは普通に作品をリリースするのとは違い、原曲のファンから目が向けられることも表しています。
相手はなんと言っても名曲。生半可な気持ちでできることではないのです。
アンサーソングがお家芸に!
彼女たちがアンサーソングを手掛けたアーティストは多岐に渡ります。
「Lifetime Respect」で日本のレゲエ界に革命を起こした三木道山に始まり、久保田利伸やかりゆし58まで。
ジャンルや時代を問わず、名曲と呼ばれる楽曲に立て続けにアンサーソングを書いていく姿はお見事。
アンサーソングというのは、通常1アーティストが何曲もリリースするようなものではありません。
それをお家芸にしてしまった彼女たちの存在というのは、後にも先にも唯一無二だと言えるのではないでしょうか。
大先輩プリプリの楽曲へのアンサーソング「M~もうひとつのラブストーリー~」
そんな彼女たちの楽曲から今回紹介するのは2008年7月2日にリリースされた4thシングル「M~もうひとつのラブストーリー~」。
そう、名曲も名曲。
RSPからすれば大先輩に当たるプリンセス プリンセス(以下プリプリ)の「M」という楽曲に宛てたアンサーソングになっています。
原曲が収録されているのは1989年4月21日にリリースされた7thシングル「Diamonds」にて。
この「M」という曲、今でこそプリプリを代表する名曲として挙げられますが、リリースされた当初は単なるカップリング曲だったんですよ。
「M」を巡るロックなエピソードたち
名曲なのになんでカップリング?
前年1988年にリリースされたアルバム『LET'S GET CRAZY』からのカットで、プリンセス・プリンセスの代表曲のひとつに数えられる曲でもあるが、タイアップはなく、当初は単なるB面の曲でしかなかった。奥居は当時、ロック色を全面に出したバンドにしたいとしていたことから、バラードであるこの曲は相応しくないとしてボツにしようとしていた。しかし周りのスタッフに止められて本作収録に至ったという。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Diamonds_(プリンセス_プリンセスの曲)
名曲と呼ばれるに相応しい内容を持ちながらも「M」が表題曲に選ばれなかったのは、プリプリのイメージがロックバンドだったからだといいます。
今でこそロックバンドがバラードをやるのも当たり前になっていますが、当時はロックならロックのような一本気な風潮があったのでしょうか?
いずれにしてもここまでのクオリティのバラードをボツにしようとしていたというエピソードには、相当なこだわりを感じさせられます。
作詞をしたのはドラムの富田京子。
実は楽曲に込められている意味にも、しっかりとロックを感じさせる逸話があるんですよ!
別れた彼への仕返しの意味が込められている!
この曲には富田がイニシャル“M”の男性と破局した切ない思いを、その“仕返し”のつもりで歌詞にし、奥居が曲をつけて完成したといういきさつがある。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Diamonds_(プリンセス_プリンセスの曲)
仕返しに切ないバラードを書いたというのは、これまた痛快な話ですね。
もちろんプリプリほどの人気アーティストの楽曲なら、イニシャル"M"の本人にも届いていたに違いありません。
当の楽曲は「私はこんなに辛い想いをしたんだからね!」と言わんばかりの内容。
曲を耳にしたMさんも「ギクっ!」といった感じだったのではないでしょうか。(笑)
ちょっぴりハスキーな歌声にこれまたロックを感じさせられます。
筆者も世代ではないのですが、当時のプリプリって想像よりもずっとロック寄りのバンドだったのかもしれませんね!
ちょっぴりハスキーな歌声にこれまたロックを感じさせられます。
筆者も世代ではないのですが、当時のプリプリって想像よりもずっとロック寄りのバンドだったのかもしれませんね!
時代は変わっても恋する気持ちは同じ!
ここで歌詞の内容を少しだけ抜粋。