『霧の川』の発表へ

【霧の川(丘みどり)】歌詞を独自解説!霧が立ち込める川に反映した女の激情…その響きが切ないの画像

今回ご紹介する『霧の川』は、丘みどり2016年にキングレコードに移籍後初のシングルとなる曲です。

2016年7月11日付のオリコン週間ランキング28位、「週間演歌・歌謡ランキング」で1位を獲得しました。

2005年のデビュー以来、休業期間を挟んでデビュー11年目の丘みどり

『霧の川』初めてのヒット曲になりました。

作詞作曲は?

作詞家は仁井谷俊也

 仁井谷俊也は、北島三郎、天童よしみ氷川きよし水森かおりらの作詞も手がけています。

1993年に長山洋子『蜩ーひぐらしー』で第26回日本作詞大賞に入賞。

2014年には氷川きよし『ちょいときまぐれ渡り鳥』で第47回 日本作詩大賞を受賞。

多くの受賞歴を持つ、昭和、平成と続く日本演歌界の大御所です。

2016年には丘みどり『霧の川』第49回日本作詞大賞入賞優秀作品を受賞しています。

作曲家教会音楽祭奨励賞も受賞しており、『霧の川』の歌詞は大きな評価を受けています。

作曲家は弦哲也

【霧の川(丘みどり)】歌詞を独自解説!霧が立ち込める川に反映した女の激情…その響きが切ないの画像

作曲は、弦哲也が担当しました。

弦哲也といえば、代表作の多数ある演歌界のレジェンド

作曲した曲は2018年で2500曲を越えると言われています。

石川さゆり『天城越え』、川中美幸『ふたり酒』など誰もが知る国民的演歌作曲したのも弦哲也です。

作詞家仁井田俊也と組むことも少なくなく、『霧の川』以外では水森かおり『島根恋旅』があります。

丘みどりへの提供曲は『鳰の湖 』『佐渡の夕笛』などがあります。

『霧の川』PVはミニスカワンピがラブリー

こちらの動画では、丘みどりがミニスカワンピで『霧の川』を歌っています。

振り付けも演歌らしく、弦哲也の作曲も演歌の王道を行っています。

演歌の振り付けのポイントはなんといっても手の動きでしょう。

ぜひ、ご注目ください。

演歌歌手といえば着物が定番ですが、丘みどりは肩出しの愛らしい衣装で女の情念を歌い上げます。

演歌新時代の歌姫にふさわしい歌唱力、表現力にも定評があります。

『霧の川』の歌詞を紐解く!

それではいよいよ『霧の川』の歌詞を紐解いてみましょう!

仁井田俊也の演歌ならではの詞の世界と弦哲也の曲がマッチした「ド演歌」を 楽しめます。

早朝の別れ

白い朝霧 流れてゆれて
恋しい背中が 遠くに消える

出典: 霧の川/作詞:仁井谷俊也 作曲:弦哲也

朝霧は夜明けとともに立ち上り、日が上がると消えてしまうはかないものです。

気象の世界では、霧は視界が1Km未満を指しますので視界不良状態と言えるでしょう。

主人公は女性です。

この朝霧の流れて行く中を恋人が去って行きます。

霧の中にまぎれていく恋人を姿を、引き留めることもできずにいる「わたし」がいます。

行かないで 行かないで
あなた…そばにいて

出典: 霧の川/作詞:仁井谷俊也 作曲:弦哲也

「わたし」は叫んでいます。

この叫びは実際に声に出して言っているというよりも、心の中の叫びと言えるでしょう。

濃い霧に包まれた川べりに、恋人を引き止めるすべもなくたたずむ「わたし」。

2人はどこかに泊まっていたのでしょう。

それなのに、朝、まだ霧も晴れない時間に去って行く恋人。

別れを惜しむこともない冷たい男の後ろ姿が霧に紛れていきます。

1人取り残される「わたし」は… ?