「Bye Bye My Love (U are the one)」とは

サザン史上最高の名曲?!

【Bye Bye My Love (U are the one)/サザンオールスターズ】歌詞を解釈!の画像

サザンオールスターズ(以下、サザン)の歴史上、最高の曲と言ったら、皆さんは何を思い浮かべますか?

「勝手にシンドバッド」?

「真夏の果実」?

「TSUNAMI」?

いやいや、サザンファンならこの曲「Bye Bye My Love (U are the one)」を挙げる人も多いんです。

この曲はなぜ最高の1曲に選ばれるのでしょうか?歌詞の意味から紐解いてみました。

「Bye Bye My Love (U are the one)」歌詞の意味に迫る

美しい言葉の並びが印象的

(はっと見りゃ湘南御母堂)

出典: Bye Bye My Love (U are the one)/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐

<湘南御母堂><御母堂>とは、他人のお母さんを敬って言う言葉です。

桑田さんの造語というのは有名な話ですが、なぜ<湘南>と<御母堂>をくっつけてしまったのでしょうか。

筆者は「母なる海」を象徴した造語なのではないかと考えています。

生命の根源は海から誕生したと言います。「海」という漢字にも「母」という文字が入っていますね。

桑田さんは自分を慈しみ、包み込み、ときには広い眼差しで見守る「母」に、馴染みのある湘南の海を例えたように思います。

華やかな女が通る まぼろしの世界は
陽に灼けた少女のように 身も心も溶ける
Every night & day ひとりきり君待つ Rainy day
Oh, my dear one 忘られぬ物語

出典: Bye Bye My Love (U are the one)/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐

さて、母なる海が見守る「Bye Bye My Love (U are the one)」の物語がここから始まります。

もし<まぼろしの世界>に身を置けば、身も心も溶けてしまうような体験をできるのだろうか。

<陽に灼けた少女>はまるで太陽の化身のよう。

その温かさには強張っていた心も体も解されるのだろうか…。

しかし想像の世界とは対照的に、実際は雨の中<ひとりきり>で<君>を待っている主人公。

たった一人の女性を愛する思いを忘れることができません。

水色の天使が舞う あの虹の彼方に
夢出づる人魚のような想い出が住むという
I can be your love この気持ちわかってるのに
抱きしめたいほどに愛してた

出典: Bye Bye My Love (U are the one)/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐

<水色の天使>や<虹>、<夢出づる人魚>など、まるで童話を思わせるような美しい言葉が並びます。

<虹の彼方>に住む<想い出>は、前のフレーズに出てきた<まぼろしの世界>と同じ意味合いを感じます。

実際は雨の中、一人で帰らない女性を待つ主人公。

今更ながら「愛してた」と思っています。

キミへのこの気持ちと今までの想い出を、美しい夢物語にできたらいいのに。

 

さて、サザンの歌には真面目な歌とおふざけソングがありますが、本曲は間違いなく真面目ジャンルですね。

中でも美しい言葉が並ぶのは印象的。

その美しさは、本曲リリースから19年後に生まれた曲「彩 〜Aja〜」にも通じるものがあります。

夢の中へ僕を連れてって
綺麗な花咲く場所へ

出典: 彩 〜Aja〜/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐

「Bye Bye My Love (U are the one)」の主人公にも「キミに会えないのなら、せめて<まぼろしの世界>でだけでも会いたい」という想いがあるのではないでしょうか。

さて「Bye Bye My Love (U are the one)」の歌詞の続きを追ってみましょう。

「We are the world」のアンサーソング

※Oh, Oh, いいことだよね You are the one
You are the love You are the world.
遥か遠くに女晴れ いいもんだよ To me※

出典: Bye Bye My Love (U are the one)/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐

「Bye Bye My Love (U are the one)」のリリース当時、世間ではUSAフォー・アフリカの「We are the world」が大ヒットしていました。