デビューシングル「キュン」収録曲
欅坂46の姉妹グループとして誕生した「けやき坂46(ひらがなけやき)」。
約3年間ひらがなけやきとして活動してきた彼女たちが2019年4月、ついに独立。
その名も「日向坂46」。デビューシングルの「キュン」は大きな話題となりました。
王道アイドルソングで明るい表題曲の一方、カップリング「沈黙が愛なら」は切ない愛の歌。
明るい歌や切ない歌、テーマカラーの「空色」の通り、彼女たちは様々な表情を見せてくれます。
今回はそんな「沈黙が愛なら」の歌詞を解説していきます。
歌唱は2期生メンバー
この曲を歌っているのは日向坂46の2期生メンバー。
ひらがなけやきとして活動中の2017年、オーディションで集められた2期生。
その実力は折り紙付きで人気も高く、個性も強いメンバーたちです。
1期生と比べると平均年齢は若いものの表現力も十分。
普段は元気いっぱいの2期生が、切ない歌詞をしっとりと歌い上げます。
上手く話せない不器用な男女がテーマ
好きな人と楽しく話したいのに、なかなかうまく話せない…。
そんな経験や思い出が誰しもあると思います。
この曲はそんな初心な男女がテーマとなっており、沈黙の中に愛を感じる曲です。
現役の高校生もいる若い2期生だからこそ歌える、切ない愛の曲の歌詞を解説していきます。
歌詞に出てくる「蝉」の意味とは
「沈黙が愛なら」の歌詞ではいきなり「蝉」が出てきます。
一見、関係無いように聞こえるこの「蝉」ですが、全くの無意味ではないはず。
「蝉」を歌詞に書くことでどんな意味を持たせたかったのでしょうか。
「君」が突然蝉の話をした
一番最初に鳴き始める蝉は
一番最後に鳴き止むのかなって
WOW...君に突然聞かれた
出典: 沈黙が愛なら/作詞:秋元康 作曲:サトウシンゴ
この曲の主人公に対して「君」は突然「蝉」の話を切り出します。
一番最初に鳴きだす蝉は、普通に考えると最後まで鳴いているはずはありません。
「君」からすると特に意味はなかったのでしょうか。
これはただただ沈黙をどうにかしたいと考えた「君」の言葉だったと考えられます。
沈黙に響く蝉の声
蝉といえば「夏」のイメージですね。
この「蝉」という言葉は、「夏の終わり」を感じさせる切ないイメージもあります。
蝉の寿命は夏の間、約1か月。
そんな刹那的な恋の終わりを暗示しているとも考えられます。
静かな場所に染み入る蝉の声、という表現は松尾芭蕉の有名な俳句にもありますね。
そんな「切なさ」「寂しさ」がこの「蝉」というワードに込められています。
君はどんなつもりだったのだろう
どんなつもりだったかわからないけど
きっと意味なんてないんだろうと思う
無口が怖かったのか
出典: 沈黙が愛なら/作詞:秋元康 作曲:サトウシンゴ