スピッツの「正夢」ってどんな曲?
2004年11月に発売されたシングルで、スピッツの通算11枚目のアルバムである「スーベニア」に収録された楽曲です。
アルバムの発売に先駆けて先行シングルとして発売された「正夢」はドラマ「めだか」の主題歌と、富士フィルムの企業CMソングとしても起用されました。
引き立て役のストリングスとメロディーのようなベースライン
「スーベニア」は音楽プロデューサーで、ベーシストの亀田誠治さんとの共同プロデュースのアルバムで、その中でも「正夢」は亀田誠治さんが弦編曲としても関わっている曲のうちの一曲です。
そのこともあり、バンドサウンドを主役として押し上げながらもしっかりと主張しているストリングスと、亀田さんらしさも感じられる、メロディーを歌っているかのようなベースラインも魅力の楽曲になっています。
スピッツの「正夢」の動画再生回数は?
スピッツの公式チャンネルで2010年に公開された「正夢」のMVの再生回数は8,425,115回です。(2017年8月16日現在)
公式チャンネルにアップロードされている動画を人気順に見ていくと、1位は「ロビンソン」、2位は「チェリー」、3位は「空も飛べるはず」で、「正夢」は8位でした。
不朽のヒットソング揃いのトップ10の中に入っていることからも「正夢」の人気が伺えますね。
スピッツの「正夢」の歌詞解釈
スピッツの曲は作詞した草野さんが解釈をリスナーに任せていることもあり、色んな解釈がありますよね。
それを前提としての見解ですが、「正夢」は、夜に見た夢と、自分の追いかけている将来の夢、どちらも正夢になればいいという願いが込められた歌ではないでしょうか。
その理由はここから歌詞を解釈をしていく中でお伝えしていきますね。
さっきまで見ていた夢が「正夢」になればいいのに
ハネた髪のまま飛び出した
今朝の夢の残り抱いて
冷たい風 身体に受けて
どんどん商店街を駆け抜けていく
届くはずないとか呟いてもまた
予想外の時を探してる
出典: 正夢/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
「ハネた髪のまま飛び出した」という歌い出しが印象的なこの歌詞。
どうやら今朝見ていた夢が原因で、寝癖もそのままに起きてすぐ家を飛び出したことが見受けられます。
「届くはずない」とつぶやきながら、「予想外」の時を探しているというのは、ありえないとは思いながらも、夢で見た内容が実現すればいいという一縷の望みを抱いて、商店街を走り抜け、夢で見た何かを探しているということです。
何の夢を見たらこんなに慌てて起き抜けに家を飛び出すことになるのでしょうか。
見たのは「君」と会う夢
どうか正夢 君と会えたら 何から話そう 笑って欲しい
小さな幸せ つなぎあわせよう 浅いプールで じゃれるような
ずっとまともじゃないって わかってる
出典: 正夢/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
サビの歌詞から、今朝見たのは「君」と会う夢だったことがわかります。
そして、それが実現して「どうか正夢」になってほしいと思っているのです。
そんなに会いたくなるほど、会えていない相手とは、学生時代の友人や恋人などでしょうか。
「小さな幸せつなぎあわせよう」という歌詞から、もし会えたらどんな小さなエピソードも幸せだと思えたことを共有できたらいいと思っていることがわかります。
「浅いプール」でじゃれあった思い出や、「ずっとまともじゃないってわかってる」という歌詞から、もしかしたら「君」とは昔一緒に悪ふざけをした仲なのかもしれません。
「デタラメでいいから」ありきたりな日常から飛び出す決意
八つ当たりで傷つけあって 巻き戻しの方法もなくて
少しも忘れられないまま なんか無理矢理にフタをしめた
デタラメでいいから ダイヤルまわして
似たような道をはみ出そう
出典: 正夢/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗