スピッツの「ルキンフォー」とは?

ルキンフォー(スピッツ)の前向きな歌詞の意味を徹底解釈!収録アルバム&コードを紹介♪【PVあり】の画像

「ルキンフォー」は、2007年4月18日に発売された、スピッツの通算32作目のシングルです。

タイトルは"Looking for"という英語から来ているそうです。

では、この曲が探しているものとは...?

歌詞の意味を解釈する中で、考えていきましょう!

まずは歌詞の意味と深く関係している、MVを紹介します!

スピッツ「ルキンフォー」のMVには切り取られたたくさんの〇〇が!!

ファンの間では知られたエピソードなのですが、このMV、実は「ルキンフォー」までのMVの内容を再現したようなシーンが数多く盛り込まれているんです。

スパイダー」のヘリポートに寝そべっているシーン(ポーズまで同じ)や赤背景の演奏シーン、

冷たい頬」の卓球シーンからピンポン球、「メモリーズ」に出てくる白い三角錐とリンゴ、

遥か」のリンゴをドラムの崎山さん持っていたランプと交換するシーンからリンゴと崎山さんがランプを持つ姿など挙げ出すとキリがないです。

個人的には「ヒバリのこころ」の時の脚立に乗ってベースを弾いているリーダーが好きですね。

みなさんも自分の好きな楽曲のMVの要素はどこに隠れているか、もしくは使われていないかなど、ぜひ確認してみてくださいね。

では、なぜ、こんな風に初期から今までのMVが網羅されているのかというと「初めてだらけの時から時へとくぐり抜けた心」という、

歌詞との繋がりが深いと考えられます。

この後の歌詞解釈を見ていただければその意味はわかると思うので、最後までお付き合いください!

スピッツ「ルキンフォー」の歌詞解釈!

スピッツの曲の多くのテーマが死生観や恋愛に関わるものであるのに対し、「ルキンフォー」は前向きな応援歌といわれています。

では、その歌詞の意味とは...?

歌詞を解釈していきましょう!

ゆっくりでも成長して来た、こんなところで終わる訳にはいかない

それじゃ騙されない ノロマなこの俺も 
少しずつだけれど 学んできたよ
まだまだ終わらない

疲れた目 こすった先に
探し求めていた 灯りを見た

出典: ルキンフォー/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

生きていく中で、誰かを信じたり、「騙され」たり、様々な経験の中で、最初はわからなかったこともわかるようになっていく。

「ノロマなこの俺」も「少しずつだけれど」「学んできた」というのは、草野さん自身が人生を振り返って自分も成長して来たという歌詞でしょう。

そして、「騙され」てここで沈むわけにもいかないし、まだ成長し続ける、「まだまだ終わらない」と言っているのですね。

バンドとしては成功しているスピッツですが、寝不足で霞んだ目をこするように「疲れた目こすった先に探し求めていた灯りを見た」という歌詞は、

ヘトヘトになるまで努力し続けて、その先にやっと一瞬、自分の求めているものを見いだすことができたという経験なのでしょう。

探し求めていた灯りを目指して歩き続けて来た「心」を届けたい

ルキンフォー どこまでも 
続くデコボコの道を ずっと歩いて行こう

初めてだらけの 時から時へと
くぐり抜けた 心 君につなげたい
届きそうな気がしてる

出典: ルキンフォー/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

「ルキンフォー」とは、前の歌詞に出て来た「探し求めていた灯り」という言葉から考えると、自分の求めているもの、夢や目標のことを歌っているのでしょう。

「初めてだらけ」でも、道なき道を切り開いてスピッツだけの道を創って時代から時代へ、渡り歩いて来た自分たちの想いや経験が、

夢を追いかけてまた新しい道を描いていこうとしている「君」の何かに繋がればいいということですね。

そして、スピッツとしてここまできた今だからこそ、願いも込めて、「届きそうな気がしてる」と言っているのです。

つまり、MVは、そうやって時代の移り変わりとともに歩みを進めて来たスピッツの姿を象徴するものだったということです。

今だから言える、風向きはいきなり変わることもあるということ

ダメな事ばかりで 折れそうになるけれど
風向きはいきなり変わる事もある
一人で起き上がる

思い出でちらかった部屋を出て行くよ
言ってたより少し早く

出典: ルキンフォー/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗

何をしても「ダメな事ばかり」の時は、自分の人生を続けていくのが嫌になることもあると思います。

しかし、そんな心が「折れそう」な時こそ、 「風向きはいきなり変わる事もある」と信じて「一人で起き上がる」んだという歌詞

そんな時に頼れる誰かがいるなら良いのですが、自分が弱っている時に限って頼った相手に裏切られてしまうと、もっと立ち直れなくなりますよね。

それなら、ダメであればある時こそ、なんとかして自分で立ち上がろうとする。

もしかしたら、そんな姿を見て手を差し伸べてくれる人もいるかもしれませんよね。

そして、今まで積み上げて来たものを手放すのは難しいものですが、時にはそれが視野を狭くしていることもあるものです。

「思い出でちらかった部屋」をさよならも言わずに「少し早く」出ていくみたいに、時には未練を残さないように手放すことも大切だということですね。