ギターのフレーズが印象的なUnder the Bridge

とっても個性的な名曲

1991年に発表されたアルバムBlood Sugar Sex MAgic」。

Red Hot Chili Peppers(以下レッチリ)の90年代の活動を象徴する、傑作アルバムとなりました。

中でも、少ししんみりした「Under the Bridge」は同アルバムを代表する名曲

ギタリストのジョン・フルシアンテが織りなすギターフレーズが印象的ですね。

メロディアスな旋律にも関わらず、ギター音色は乾いています。

このような対比も楽曲の大きな魅力です。

ギターではじまり、ボーカルが静かに語りかけます。

そしてベースドラムが、主張を抑えて支えていくのです。

決して激しい曲ではありませんが、メッセージ性がとても強いです。

歌詞はどのようなことを囁いているのでしょうか。

和訳して徹底的に読み解いていきます。

タイトルの意味は?

the verse of "Under the Bridge" illustrates his efforts to enter gang territory under a bridge to purchase drugs.

出典: https://en.wikipedia.org/wiki/Under_the_Bridge

歌詞和訳してみていく前に、Under the Bridgeの本当の意味を知っておいたほうがいいでしょう。

直訳すると文字通り橋の下となりますが、英語版のウィキペディアには意味が書いてありました。

それは、ボーカルのアンソニー・キーディスが、ギャングからドラッグを買う場所だということです。

ロサンゼルスの、とある橋。

その橋の下で彼はドラッグを購入し、何年間も乱用に悩まされることになります。

さらに初期のギタリストであり、彼の理解者でもあったヒレル・スロヴァクはドラッグのオーバドーズで死亡。

その後キーディスはドラッグを断とうとしますが、丁度その時期に生まれた楽曲がUnder the Bridgeです。

彼のさまざまな苦悩が、歌詞になったのでしょう。

Under the Bridgeの1番を和訳

孤独を綴る

Sometimes I feel
Like I don't have a partner
Sometimes I feel
Like my only friend
Is the city I live in
The city of Angels
Lonely as I am
Together we cry

出典: Under the Bridge/作詞:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad Smith 作曲:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad Smith

【和訳】

“ときどき感じるんだ

俺にはパートナーがいないと

ときどき感じるんだ

俺の唯一の友達はロサンゼルスという街だって

なんて孤独なんだろう

俺たちは一緒に泣くんだ”

主人公の孤独を解説

ストレートに孤独を歌った歌詞ですね。

だれも友だちがいなくて1人ぼっちの状況を嘆いています。

友だちもバンドメンバーとも、真の繋がりが感じられなくなっていたのでしょう。

ドラッグの使用が原因かもしれません。

ただ、作詞をしたアンソニー・キーディスはこの時期にドラッグを断とうとしていたようです。

そう考えると、ドラッグを止められない苦悩を歌詞にしているのかもしれません。

または、自分だけドラッグを使用せずにシラフでいることの孤独感を歌っているとなります。

人としては正しい道ですが、彼にしてみれば仲間と一緒に過ごせなくなる孤独だったのでしょう。

ロサンゼルスが友だちと言っているので、街をブラブラ歩いているのかもしれません。

街を歩きながら、行き交う人々を見ながら、孤独を味わって泣いてしまったのではないでしょうか。

ただ、自分だけでなく街も泣くという表現が不思議ですね。

もしかすると、歩いているうちに雨が降ってきたのかも。

雨粒は街が流す涙のようでもあります。

雨粒が目に入り、一緒に泣いているような感覚になったのです。

過去と現在

I drive on her streets
'Cause she's my companion
I walk through her hills
'Cause she knows who I am
She sees my good deeds and
She kisses me windy and
I never worry
Now that is a lie

出典: Under the Bridge/作詞:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad Smith 作曲:Anthony Kiedis,Flea,John Frusciante,Chad Smith

【和訳】

“俺は慣れた彼女の道を行く

彼女は俺の友だちさ

彼女の丘を通り過ぎる

俺がだれだか知っている

そして良い行いも見ていてくれて

吹き荒れるようにキスをする

それで心配事はなくなるんだ

今はそれが嘘だってわかるけど”