STADIUM ARCADIUMに収録された名曲
名盤の代表曲
Red Hot Chili Peppers(以下レッチリ)の名曲、Dani California。
2006年に発売されたSTADIUM ARCADIUMというアルバムのオープニングトラックです。
アルバムは、ギタリストのジョン・フルシアンテが一時的に脱退する前の傑作として評価されました。
ファンキーで退廃的な、Dani Californiaのインパクトが忘れられないというファンも多いでしょう。
曲は好きだけど、意味はよく知らないという人必見です。
また、レッチリの曲にあまり馴染みがないという人にも、歌詞の魅力を知っていただければ幸いです。
レッチリらしさ全開
Dani Californiaは、チャド・スミスが叩くシンプルで骨太な8ビートではじまります。
8ビートではありますが、パワフルなので少しリズムが跳ねて聴こえるのも特徴。
乾いていて、ダイナミックなサウンドが印象的ですね。
そこに、ジョンのギターとフリーのベースが絡みついていきます。
フレーズはファンクっぽいのですが、シンプルで気怠さが漂っているのが興味深いです。
ボーカルのアンソニーは彼らしく、ラップを淡々と歌います。
そして、サビではディストーションギターが豪快に鳴るのです。
ロックやグランジっぽい弾ける雰囲気も出てきました。
パート別に説明しましたが、要はDani Californiaはレッチリにしか作れない個性的な楽曲なのです。
ダニーという女性についての歌
タイトルのダニーとは、女の子の名前。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ダニー・カリフォルニア
Dani(ダニー)ってだれのこと?と思った人もいるかと思います。
ダニーとは、女の子の名前のようです。
なお、英語版のwikiにはさらに詳しく書かれています。
Throughout the song, lyricist Anthony Kiedis laments the early death of Dani, a poor, young Southern girl who eventually lived in California, became a mother and lived a hard, fast, unsettled life.
出典: https://en.wikipedia.org/wiki/Dani_California
ダニーは若くして死んでしまった女性。
南部に生まれて、カリフォルニアに行き着き、母になって生き急いだというキャラクターです。
カオティックに淡々とはじまる1番
混沌とした苦境
Getting born in the state of Mississippi
Poppa was a copper and my momma was a hippie
In Alabama she would swing a hammer
Price you gotta pay when you break the panorama
出典: Dani California/作詞:Flea,Frusciante,Kiedis,Smith 作曲:Flea,Frusciante,Kiedis,Smith
【解説】
どんな状況を説明しているのか、イマイチ掴みにくいと思います。
最初にあまり耳にすることがない言葉を整理していきましょう。
まず、歌詞のcopperとは銅のことですが、警官という意味もあります。
ヒッピーとは、1960年代のアメリカで流行った自由と平和を求めて生活する集団です。
戦争に反対していましたが、性やドラッグについては奔放な価値観を持っていました。
つまり歌詞では、親たちの境遇や出会いはめちゃくちゃだったと言っているのです。
そして、彼女も何をしている人なのかよくわかりません。
ハンマーについても肉体労働なのか、それとも法廷で判決を言い渡すときのものなのか定かでないです。
いずれにせよ、彼女は人生の展望を自ら切り拓くために必死で働いています。
ちなみに彼女とは、ある1人の女性ということです。
名前はダニーなのだと思います。
Dani Californiaが歌詞のこのパートで伝えたいのはどんなことでしょうか。
とにかく、アメリカという国のめちゃくちゃな状況を表現しているのだと思います。
単純にそれが悪いことだと断定しているわけではありません。
広大な国土で、多民族が活動していれば、混沌とした状況になるということでしょう。