SCANDALのメンバー初の作詞・作曲「Departure」
メンバーの新境地
SCANDALデビュー6年目にしての改革とでもいうこの「Departure」は初のメンバーによる作詞・作曲によって制作された楽曲となりました。
2014年3月3日に1日限定としてYouTubeでゲリラライブの様子を放映したところ、ファンからのリリースへの声が殺到し、4月23日めでたくメンバーによる制作初のシングルとなったのでした。
3月3日は実はSCANDALがインディーズデビューを果たした記念すべき日でもあって、初デビューと初楽曲制作がかさなって彼女らにとっては喜びもひとしおだったことでしょう。
メンバーによる楽曲制作のきっかけは?
自分たちのサウンドで完成させたい
SCANDALの「Departure」楽曲制作にあたりプロデューサーを担当したのはスピッツや平井堅、GRAYなど多くのアーティストの編曲を手掛け日本レコード大賞で編集賞も受賞している亀田誠治。
プロデュースをお願いするときにHARUNAが一番に要望として挙げたのが、「自分たちのサウンド」曲のイメージはいつもステージで演奏することが大前提。
ライブの演奏と印象がかわるインストロメンツの挿入に戸惑いがあったメンバー。切ない曲にストリングスが入ると曲のイメージがそっちに引っ張られてしまうと懸念があった様子。
そのメンバーの熱い意思を受けて、プロデュース担当の亀田もメンバーのサウンドへのこだわりが結構プレッシャーになったと苦笑いをしながらインタビューに答えるシーンが見られました。
大切な季節を歌にできた
シンプルがテーマ
作詞作曲に携わったMAMIは「大切な季節を歌にできたことはよかった」とSCANDALがデビューした春を想いながら制作したサウンドに満足気な様子。
音楽プロデューサーの編曲で、ストリングスがアレンジに加わり非常にダイナミックなサウンドに仕上がっています。メンバーが気にしていた自分たちのバンド感はアンサンブルの中に息づいています。
作曲にあたり気を遣ったのはシンプルさ。曲の完成と同時に編曲依頼、戻ってきた楽曲にストリングスやシンセが加わったのみで、原曲には変更がなかったそうです。
とにかくシンプルと思ってつくった曲にアレンジがほとんど加わらなかったことが、MAMIにとっては作曲を尊重してくれたアレンジャーの気遣いが感じられたと嬉しくなったそうです。
「Departure」歌詞を紹介
春に聞きたい曲
桜の季節が来たね
商店街のあの公園も
寒さに負けずヒラヒラと
今年も満開を迎えてます
一緒に歩いた夜は
綺麗な明かりが灯ってたね
短い歩幅で着々と
私も一歩ずつ歩いてます
出典: Departure/作詞:MAMI 作曲:MAMI
MAMIの自宅からほど近い商店街のはずれにあった大きな桜の木。冬に作り始めたこの曲は春を待ちわびる大きな桜の木がテーマになって始まったそうです。
早春まだ肌寒さがのこる3月中旬の季節感が初めのパラグラフでよく表現されています。夜に明かりがついているのはきっと夜桜を楽しむための街灯か提灯ですね。
春を迎えると心機一転であると同時に過去を振り返る瞬間をむかえる1年の終わりとはじまり。その雰囲気がよく表現されています。
あれからどれくらい
月日が経ったのなんてさ
忘れそうになるな
立ち止まって見上げた サクラ
出典: Departure/作詞:MAMI 作曲:MAMI