藤井風待望のニューシングル!
個性的なタイトルの曲に込められたメッセージとは
リスナーだけでなく、数々の著名なミュージシャンまで。
今ありとあらゆる音楽を愛する人々から熱い視線を注がれているシンガー、それが藤井風です。
今回ご紹介するのは、そんな彼により楽曲『へでもねーよ』。
タイトルからも彼の反骨心が見え隠れするような本作は、一体どのような曲となっているのでしょうか。
MVもぜひチェックして!
楽曲の歌詞の前に、ぜひこちらのMVもチェックして頂ければと思います。
映像の中では、藤井風本人が様々なスタイルで登場していますね。
時代劇として有名な『子連れ狼』、アウトローな青年、そして修行中らしきボクサー等。
全てのスタイルにおいて、それを演じる藤井風はどこか不敵で挑戦的な目をしています。
曲のタイトル『へでもねーよ』は屁でもない、という慣用句から来ています。
何か大変なことにぶつかった時に、問題ないね、ノープロブレムだ、という意味のこの言葉。
藤井風はこの曲で、どのような事に対して『へでもねーよ』という勝気な姿勢を見せているのでしょうか。
早速ここからは、そんな歌詞の内容を紐解いていきたいと思います。
なお、一部重複する歌詞については省略して紹介していきましょう。
早速歌詞を見ていこう
毎日は腹が立つことばかり
野菜ばっかの生活しょんのに
腹が立つことちょっくらあんのは
カルシウムちと不足しとんじゃわ
おどれ (怒)
出典: へでもねーよ/作詞:藤井風 作曲:藤井風
身体が健康的な生活を心がけていても、精神が健康的でない時がある。
そんな生活、皆さんも身に覚えはありませんか?
小さなことに悲しくなったり辛くなったり、他人に対して、あるいは自分に対して苛々してしまったり。
特に毎日忙しく働いている人は、何かに腹を立てない日はない、なんてことも多いはず。
怒りっぽい人はカルシウムが足りない、なんてこともよくいわれたりしますね。
もしかしたら自分は今その状態かも?と思ってしまうぐらい、小さな苛々は日々積もりやすいものです。
「おどれ」という言葉は主に広島、岡山などで使われている関西弁で、「お前」という意味の言葉です。
ただしこの言葉はかなり口調の強い、言ってしまえば柄の悪い言葉。
元々、藤井風は歌詞に岡山弁をよく用いています。
この言葉からは彼の地元の雰囲気とあわせて、曲に込めた怒りの感情がよく伝わってきますね。
慎ましやかに生きていきょんのに
いつもなんかが邪魔をするんじゃわ
こんな時ゃ人目もはばからずに
踊れ
出典: へでもねーよ/作詞:藤井風 作曲:藤井風
日本には昔から、正直者が馬鹿を見る、という言葉があります。
正直に慎ましやかに生きているのに、誰かに迷惑をかけたり、悪いことなんてしていないのに。
得てしてそういう人ばかりが損をしてしまう、という現実も、事実存在しています。
ある程度年を重ねてくると、それらを肌身に染みて感じているという人もきっと多いことでしょう。
もちろん正直に清く正しく生きる事はとても大切なことです。
しかし、腹が立つことや嫌なことがあった時ぐらいは、それを発散する術を持つのも大事なことですね。
もちろんモノや人に当たったり、他人を傷つけたり迷惑になる事はいけません。
そうでない手段、例えば好きな音楽を聴きながら思いきり体を動かして踊ったり。
そんなふうに発散してみる、というのはいかがでしょうか?
穏やかに生きていくにはどうすればいい?
かと思いきや正反対 とても平穏な新世界
願うはここへずっと居たい もう限界
神様、力をちょうだい あんたがいれば無問題
変わらぬものにしがみついてたい
出典: 屁でもねーよ/作詞:藤井風 作曲:藤井風
そんなふうに、怒りやイライラのない穏やかな世界。
可能であればそんな平和な場所にずっといたい、と思うのはきっと多くの人に共通の願いでしょう。
ですが先ほどのように、自分に不快な感情を与えるのは得てして無遠慮な他者の存在です。
そんな他者がいる限り、自分は平穏な世界に居座る事はできないのでしょうか。
答えはNO。不躾な他者が例え居たとしても、穏やかな世界にその身を置くことは可能です。
そのためにはどうすればいいか。方法としてはいろんな手段がありますね。
今まさに己に対して無遠慮な他者と一緒にならないよう、場所を移動するのも1つの手。
しかしその移動先にも、また別の種類の不快な他者がいる可能性もあります。
この場合、最も効果的な方法は1つ。
不躾な他者の存在など気にも介さないような、精神的な強さを自身が手に入れるのです。