ここで魔法に掛かっているのは私。
この魔法は先ほどに引き続き、君に恋をしている魔法でしょう。
それと同時に歌詞の2行目の「いい子にする」ということが新たな魔法かもしれません。
君が振り向いてくれるように、私は子供のように君の言うことを聞く。
悪いこともしないし、君が嫌がるようなこともしない。
いい子にするかわりに、君を好きでいつづけてもよいか。
そのことを歌詞の3行目では述べています。
また「信じる」という言葉。
君がいつか自分のことを見てくれる、この想いが届くということを信じているのではないでしょうか。
その気持ちを持ち続けてもよいか、君に問いかけているのです。
代わりなんて
光になりたい
私を凍らせて 今すぐ
嘘も本当も 抱き締めてあげるから
行かないで 消えないで
あの街の 雪の中に
光など見つけないでよ
出典: 氷に閉じ込めて/作詞:越智志保 作曲:越智志保
ここの歌詞は、感情的になっているような印象を受けるのではないでしょうか。
私のことを「凍らせて」という歌詞の1行目。
これは君に対してお願いをしているのです。
君はまるで氷のような人物。
君が氷を扱う魔法使いのような表現をしているのかもしれません。
私を凍らせるということは、君の魔法にかかるということ。
そして君を表す「氷」で私は動けないほど固まってしまうのでしょう。
これは君に束縛されるようなことを意味しているのではないでしょうか。
しかし、今すぐにでも君にそのようなことをされたい。
君にであればどのようなことをされてもよいということが表現されているのです。
歌詞の2行目では君の姿も心の奥にあるあたたかい部分も、私が全部愛してあげると述べています。
だから、どこか遠くへ行ったりしないでほしい。
これまで君は私の元から逃げていました。
もうそんなことをしてほしくないのです。
そして歌詞の5行目。
君が私の元へ離れていって見つけた街。
「雪の中」はおそらく何も見えないのではないでしょうか。
全部が真っ白で、何かを探すのはとても難しいことかもしれません。
その中にある何か希望のようなものを君には見つけないでほしいのです。
私は、私自身が君の「光」となりたいと思っています。
私から離れた場所で、私の代わりのような存在を君には手にして欲しくないのです。
君がいなければ
君がいなくなると 灰になるの
燃え上がる想いが 焼き尽くすの
出典: 氷に閉じ込めて/作詞:越智志保 作曲:越智志保
君が私のもとからいなくなったとき。
そのとき私は燃え尽きた灰となってしまうのです。
曲の最初に「炎」という言葉が出てきました。
私が君を愛することがまるで炎のように熱いものであると述べていました。
しかし、それは君がいるから燃え上がることができるもの。
君がいなければ、この愛は燃え続けることができないのです。
そして愛だけではなく、君に対しての気持ちも燃えています。
君に対しての好きという気持ちや、振り向いてほしいという情熱がまるで燃えているのでしょう。
しかし、君がいなければその気持ちもなくなってしまいます。
何か物が燃えて灰になるとき、とても切ない印象を受けるのではないでしょうか。
その暗く、自分の気持ちが切ないものである様子が、この歌詞では描かれているのです。
待ち続ける
変わらない愛
もう一度 夢が叶うなら
幸せに還りたい
待っててもいいかな
愛は生き延びるはず
出典: 氷に閉じ込めて/作詞:越智志保 作曲:越智志保
もし私の願いが叶うのであれば、幸せになりたいと述べています。
「還る」という言葉は、様々な過程を通ってきた末に元の状態に戻ることを意味する言葉です。
これまで君のことを好きになり、これまで想い続けてきた過程を経ていることを意味しています。
そしていっそ君に出会う前や君に出会ったばかりのときにまで戻りたいのでしょう。
それが自分にとっては一番幸せなことなのかもしれません。
そして君が私のことを想ってくれる日がくることを待っていたい。
そのような気持ちが歌詞の3行目には込められています。
愛は氷のように解けてしまったり、灰のようになってしまったりすることはないのです。
どれだけ時間が経っても愛がなくなることはないと信じているのでしょう。
君の力で
氷に閉じ込めて この手が
頬に心に 触れられるその瞬間まで
解けないわ 泣かないわ
美しき 氷の鎧
最後まで君を待ってる
出典: 氷に閉じ込めて/作詞:越智志保 作曲:越智志保
私の手が君の体に触れ、そして心にまでたどり着けるまで、私を君の力で閉じ込めてほしい。
それはいつまでも君のことを想い続けるという意味もあるでしょう。
君に届くまで、私は君の呪縛から離れることはできないのです。
そしてその氷は解けることはない、つまり君への想いがなくなることはないことを意味しています。
また気持ちでも負けない様子が表現されています。
どれだけ君に届くまで時間がかかったとしても、涙を流すことはない。
それほど強い意志が込められているのでしょう。
君が掛けた魔法はまるで芸術のように綺麗なもの。
またそれは鎧のように頑丈で強いものだということが表現されています。
そんな強い鎧を身につけている私。
どれだけこの恋が叶わなくても、私は君が振り向いてくれることを待ち続けているのです。