さらには超貴重なレコーディング風景もしっかり収録されています。

2016年のカバーEPChouchou』の段階からRADWIMPSの洋次郎さんも認める歌唱力を見せていた萌音さん。

ハッピーエンド』のレコーディングはかなりリラックスした雰囲気で行われたことが伺えます。

一瞬ですが萌音さんに歌唱指導をするandrop内澤さんの姿も?

場面構成・映像処理なども秀逸で画期的なコラボMVに仕上がっています。

ファンならずとも必見です!

楽曲制作秘話

もう1つの『ストーリーボード』

上白石萌音×内澤崇仁(androp)【ハッピーエンド】コラボMV解説!映画制作の裏側を覗いてみよう!の画像

ハッピーエンド』という素晴らしい楽曲には隠された物語があったのです。

それは2017年にリリースされた上白石萌音さんの1stアルバム『and...』に遡ります。

この作品に収録された『ストーリーボード』という楽曲andropの内澤さんの提供曲なのです

その際内澤さんは『ストーリーボード』の他にもう1曲のデモ音源を準備していました。

その曲が『ハッピーエンド』の原曲だったのです。

忘れることのできないメロディ

上白石萌音×内澤崇仁(androp)【ハッピーエンド】コラボMV解説!映画制作の裏側を覗いてみよう!の画像

『and...』の制作時、内澤さんから提案された2曲からは『ストーリーボード』が選ばれました。

アルバムトータルの世界観を表現する上でこの選択は正しかったのでしょう。

しかし上白石萌音さんは内澤さんから聴かされた短いデモ音源を忘れることができませんでした

その後『L♡DK』の主題歌についてどんな曲にしたいか尋ねられた上白石さん。

瞬間的に「内澤さんのあの曲が歌いたいです!」と答えたのです。

上白石萌音とandropの不思議な関係性

さらに遡ること2011年。

上白石萌音さんは当時13歳、女優業を始めたばかりの頃です。

彼女は実姉の上白石萌歌さんと共に『空色物語』というショートムービーに出演しています

その音楽を担当したのがなんとandropだったのです

まさしく運命共同体のように結ばれた両者の不思議な関係性が伺えます。

秀逸すぎる『ハッピーエンド』の魅力とは?

内澤崇仁の中に住む「小さな女の子」?

上白石萌音×内澤崇仁(androp)【ハッピーエンド】コラボMV解説!映画制作の裏側を覗いてみよう!の画像

せっかくのケーキも失敗作
夢のサプライズも上手くいかない
あなたの声が好きです
言えないけど

それはそれは笑った顔が素敵
照れると髪触る癖も知ってるよ
優しいとこも好きです
言えないけど

出典: ハッピーエンド/作詞:内澤崇仁 作曲:内澤崇仁

ここからはほんの少しだけですが...『ハッピーエンド』の楽曲自体の魅力にも触れておきたいと思います。

上白石萌音さんの頭の中から幾年にも渡り離れることのなかったメロディー。

そして萌音さん曰く「心の中には絶対ちっちゃい女の子が住んでる」という内澤さんの歌詞

例えばこちらの歌詞は1番のAメロ部分です。

大好きな人に気持ちを伝えられず、メルヘンな妄想にふけるしかない内気な女の子を見事に表現しています。

内澤崇仁独特の歌唱指導と上白石萌音の圧倒的表現力

帰り道同じ時間なら
また一緒に帰ってくれますか?
もっと楽しそうにすればよかったなぁ

あと1センチが遠いよ苦しい…
だめだ だめだ 期待したってどうせ
ぎゅっとされたらそれで済むのに

眠りの中でも目が覚めた時も
隣にいて欲しいの
だからどうか どうか

出典: ハッピーエンド/作詞:内澤崇仁 作曲:内澤崇仁

スケジュールを調整し『ハッピーエンド』のレコーディングに立ち会ったという内澤さん。

萌音さんは内澤さん独特の演劇的な歌唱指導に真摯に向き合い想像以上の表現を見せてくれたそうです。

この2番のAメロからBメロにかけての「小悪魔的」歌唱には思わず見悶えてしまったとか...。

そして内澤さんの、普段のandropで聴かせる詩的表現とは異なるキュンキュンな乙女心の描写力。

萌音さんの語る通り彼の中には本当に「小さな女の子」が住んでいるのかもしれません...