bucknumberとは
2004年に群馬県にて、清水依与吏(Vo./Gt.)を中心に結成された三人組のロックバンドです。メンバーには、小島和也(ba./Cha),栗原寿(Dr.)が在籍。アップテンポな曲から、しっとり聴かせるバラードまで曲目は様々です。
作詞作曲を担う清水ですが、歌詞をじっくり聴いていると人には見せないような人間の弱さ、願望を音楽で表現してくれているところがあるので、若者を中心に人気を博した彼らですが、ライブ会場では様々な年代層に愛される存在となりました。
back numberといえば恋愛ソング!
back number 「叶わない恋」がテーマの共感出来る恋愛ソング - otokake(オトカケ)
back numberらしい、いわゆる草食系男子の心情を描いた歌詞にセンチメンタルなサウンドを乗せて 多くの共感を得ているback numberの楽曲達。 今回は、その中でも「叶わない恋」をテーマに特集しました! きっと、共感をせずにはいられないはずです!
上記の特集にback numberの恋愛ソング特集がありますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
切ないのになぜハッピーエンド!?
2016年の新作 『ハッピーエンド』

2016年冬に上映される映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』で主題歌として起用されることが決定された『ハッピーエンド』主演には、俳優の福士蒼汰・女優の小松奈菜が抜擢されました。
物語は、男子学生の南山高寿(福士蒼汰)がある日出逢った福寿愛美と恋に落ちる。しかし彼女には、ある”秘密”を背負っていて……。すれ違う男女の切ないラブストーリーが描かれている本作品。
切なさを感じさせるラブストーリーに反して、何故『ハッピーエンド』の曲だったのでしょうか?強がりの中にある別れ、そして二人にとっての”ハッピーエンド”を彷彿させる歌詞に注目してみました。
『ハッピーエンド』に秘めた歌詞の意味を解釈
“さようなら”と”ありがとう”
さよならが喉の奥につっかえてしまって
咳をするみたいにありがとうって言ったの
次の言葉は どこかとポケットを探しても
見つかるのは あなたを好きな私だけ
出典: http://www.uta-net.com/song/216847/
付き合いたての頃、何より誰かに何かを言う時って、言葉を選んでしまいますよね。”さよなら”という言葉なら尚更彼にどう切り出そうか?
どうしたら、どうすれば。でも結局、自分の心を見つめる度に感じることは、彼が好きって気持ちだけ。嫌いで別れられるなら、こんなに切ない想いはしないのに……そんなじれったい想いが歌詞の一節に感じられますね。
まずこの歌詞の深い所は「さようなら」と「ありがとう」という2つの言葉が対比されているということです。
よく別れを口にするときに「さようなら」を使うと「もう2度と会えない」という意味が含まれています。
それに対して「ありがとう」はどこか前向きで「また会える」という含みを持たせる肯定的な言葉です。
だから、別れの辛さを「さようなら」よりも「ありがとう」と必死に前向きな言葉に変換したのではないでしょうか。
本来別れに際して主人公が抱えているのは切なさ・悲しさ・心苦しさといったネガティブな感情です。
それをポジティブな言葉に変換することで前向きにしたのであり、それ以上の言葉は当然見つかりません。
嫌いといえればそれでいいのに、嫌いになれないから余計にその苦しさ・辛さが残ってしまうことになるのでしょう。
純粋な願いは曇っていく
平気よ 大丈夫だよ優しくなれたと思って
願いに変わって最後は嘘になって
出典: http://www.uta-net.com/song/216847/
誰かを想う気持ちって、そういう経験はありませんか。純粋な願いは強くなれば、なるほど、それは本当に”願い”だったのだろうか?自分は本当は何を願っているのだろうか?本当は自分に嘘をついているのだろうか?
疑心暗鬼な心は、いつしか核心へと繋がりつつあるのかもしれません。
つまりここで表現されているのは主人公が持っていた心が曇っていくプロセスです。
その願いが純粋で前向きであればあるほど、それが裏切られ嘘になってしまったことで曇っていきます。
それは「大人になった」ということかもしれませんが、このような形で大人になることを主人公は望んだわけではありません。
ロマンがリアルに、すなわち「夢」が「現実」に蹂躙されてしまう辛さがここで端的に歌い込まれています。