ボーカル武瑠が泣きながら制作した楽曲
今回ご紹介する「teenAge dream」は2015年7月15日にリリースされたシングル。
ボーカル武瑠が扁桃腺の摘出手術後に涙を流しながら制作したと、ライブでは語られています。
療養中の声が満足に出ない中、「自分は何が一番好きなのか」という自問自答を行った武瑠。
その結果生まれたのが、この「音楽を始める源となった初期衝動」を表現した楽曲なのです。
人生における分岐点が訪れたときに背中を押してくれるような、力強いメッセージ。
そして、駆け抜けるようなバンドサウンド。
初期衝動を意識した美しいPV
武瑠の全身で楽曲を表現する様がとても魅力的です。
前半では黒いパーカーを着て彷徨ってますが、最後のサビあたりで白いジャケットに着替えました。
一気にルックスの爽やかさが増しますね!
そこからはバンド全員での演奏シーンへ移行。
力強い歌詞とともにカッコいいバンドの結束を見せつけてくれます。
そして最後に真っ白なカセットテープを取り出し、裏面を再生しました。
手元を追う目線には哀愁が漂っていますね…。
まさに「憧れ」てしまうような美しい演出で締めくくられています。
それでは歌詞の方も見ていきましょう。
自分にとって「大切なもの」は何なのか
自分への問いかけから始まる
ハローこの声が聴こえますか
いつかの僕から今日の僕へ
ハローこの声が聴こえますか
大切なことを忘れていませんか?
出典: teenAge dream/作詞:武瑠 作曲:武瑠・HearTribe
自分の「真に好きなもの」に対する自問自答から生まれた楽曲。
最初のフレーズは過去から今を振り返り、呼びかける様子から始まります。
お手紙の冒頭みたいな構成ですね。
限界なんて知らなくていい
透明な朝を迎える度 誓いを立てて 前を向ける
限界だとか現実だとか 死ぬまで知らんで良いことばかりだ
出典: teenAge dream/作詞:武瑠 作曲:武瑠・HearTribe
「透明な朝」の意味から解釈していきましょう。
朝目覚めた時というのは、日付だけではなく頭の中や心の中がリセットされたまっさらな状態。
1日の行動によってどんな色にでも生活を彩ることができます。
これを「透明」と表現したのだと思います。
そして後半の歌詞にも注目。
常に限界以上の頑張りを見せ続けてきたSuGらしい言葉ですね。
理想を持ち、それを叶えようと夢中で取り組んできた今までを読み取ることができます。
そこには「原動力」が隠れている
零れだした涙もきっと 明日の覚悟を強くさせるんだ
破れた夢のその数だけ 叶えていくべき夢がある
いつだって足掻いてやる
出典: teenAge dream/作詞:武瑠 作曲:武瑠・HearTribe
タイトルである「teenAge」は「10代」を意味する言葉。
10代の時の皆さんはどんな感じでしたか?
失敗を積み重ねては、目まぐるしく成長していく時期と言えますね。
きっとここではその過程で流れた「涙」を表現しているのでしょう。
涙の裏には「悔しい」とか「変わりたい」という向上心が隠れているのも確かです。
壁にぶち当たって挫折しそうな時だってあります。
でも、壁に当たるまでには数々の夢と行動が伴っているはず。
辛い経験や思いにとらわれそうになっても、その「原動力」こそ価値があるのではないでしょうか。