THE ORAL CIGARETTESの「トナリアウ」ってどんな曲?
「トナリアウ」2017年6月14日に発売されたTHE ORAL CIGARETTESの7作目のシングル「トナリアウ/ONE'S AGAIN」に収録されている楽曲です。
TOKYO MX系アニメの「サクラダリセット」エンディングテーマ曲としても話題になりました。
3つの「トナリアウ」がこの歌詞のテーマ!?タイトルに込められた意味!
「トナリアウ」と曲名をカタカナにした理由は、その意味に広がりを持たせたかったからで、主に3つの意味が込められているそうです。
1つ目は、主題歌となったアニメ「サクラダリセット」は主人公2人が中心となる物語であることから、人と人が隣り合うという意味。
2つ目は主人公の2人と同じようにTHE ORAL CIGARETTESとファンが隣り合って成長していくということから誰々と成り合うという意味。
3つ目が、「サクラダリセット」という作品のキーワードでもある、「悲しみが常に隣り合っている」という言葉から、悲しみと隣り合うという意味です。
タイトルにもこれだけの意味が込められていて、とても深いですよね。
そして、このタイトルの意味も考えながらMVを見てみると、この中の一つの意味が特に反映されていました。
「トナリアウ」のMVが表現する世界観は...?
荒船泰廣さんが監督を務め、CGも駆使した美しい映像となっている「トナリアウ」のMVは悲しみと隣り合って生きる女性の姿を描いているということを、以前監督自らがコメントしていました。
いろんな解釈ができそうなMVですが、大切な人を失った女性が、過去の記憶の中でその人と過ごすために、何度も首筋にある差し込み口のようなところにプラグを差し込んでいる姿は痛々しく、確かに、悲しい過去に囚われて生きている姿が表現されているようです。
しかし、過去に囚われているからといってそのことを責めるのではなく、悲しいという感情を許しそして前に進んでいくような姿は、一見後ろ向きでありながら、悲しみとともに生きるというある意味前向きなメッセージであるようにも感じますね。
タイトルにも、MVにもそれぞれに強いメッセージ性が感じられる「トナリアウ」。
ここからはその歌詞を見ていきましょう。
THE ORAL CIGARETTES「トナリアウ」の歌詞解釈
永遠の悲しみの中でもあなたを感じていたい
永遠に降り注ぐ悲しみの待つほうで
今でも あなたを感じたい
覚めない夢の途中で
繰り返し願いをこめた
あなたの合図を待った
遠くまで行ってしまわないように
あぁ 何処にいても何をしても
あなたの決めたことなら
待ち合わせましょう この場所で
出典: https://twitter.com/yoimu__yomi/status/924540860443668480
「永遠に降り注ぐ悲しみの待つほうで 今でも あなたを感じたい」という歌詞は、たとえ永遠に大切な人である「あなた」を失った悲しみから逃れられないとしても、大切な人のことを永遠に感じ続けたいということを意味しています。
覚えておきたという言葉や、忘れたくないではなく、「感じたい」としたのは、常にそばにいる人のことを常に意識し続けているように、亡くなってしまった人のことを思い続けるということを表現するためでしょう。
それだけ常に「あなた」のことをひと時も忘れることなく考え続けるということは、ずっと悲しみという感情に囚われ続けて生きていくということです。
しかし、それでもいいと言っているのですね。
常に「あなた」を思い続けているため、夢の中でも「あなた」と一緒にいます。
夢が覚めないようにと願いながら、夢の中で次の待ち合わせをしては、また眠りについて夢の中で会う。
たとえ自分の夢の位置登場人物の「あなた」であっても構わないから会いたいという切実な思いに胸を打たれます。
寝ても覚めても「あなた」と「あなた」を失った悲しみとともに生きる姿は、あまりにも一途で、誰にも責めることができないものであるように感じます。
続きの歌詞も見ていきましょう。
真っ白な幸せよりもあなたと出会って色づいた悲しみを
永遠に降り注ぐ悲しみの待つほうで
今でも あなたのことを信じ続ける
真っ白な幸せに色付けた出会いで
忘れないようにと掴んだ
出典: https://twitter.com/kojiroku7/status/909944472326234114
「あなた」が失ってしまった世界よりも、記憶の中にいる「あなた」を「信じ続ける」という歌詞。
もし「あなた」と出会わなければ、「あなた」を知ることも、「あなた」を失う悲しみに染まることもなく「真っ白な」まま、「幸せ」でいられたのでしょう。
しかし、そんな「出会い」も悲しみも忘れないと言っているのです。
悲しみから自分を解き放ち進むことも強さだと思いますが、悲しみとともに生きることもまた勇気のいる決断であり、強さだと思わされる歌詞ですね。