変態紳士クラブ【Eureka feat. kojikoji】歌詞を解釈！なぜ涙が明日を照らすのか

変態紳士クラブのファーストアルバムに収録された「Eureka」。

都会的でありながら、どこか肩の力の抜けたラップが小気味よい楽曲です。

featしたのは切ない高音が魅力的なkojikoji。

そのミックスは、惹かれ合う男女の心模様のように心地よいメロディラインです。

そんな「Eureka」はアニメーションの世界観が描かれています。

アニメは、かつてテレビで放映され話題となった作品。

運命を背負わされた少女と、自らの運命を知らぬ少年が主軸となります。

2人の出会いをきっかけに展開されるストーリーは残酷な現実です。

キャストそれぞれが思いを抱え、ぶつかり葛藤しながら成長する作品となっています。

その等身大で切ないキャストと、描かれるアニメの世界の美しさで注目必至となった作品。

その作品が2021年秋、映画となり、その主題歌としてこの楽曲が選ばれました。

「Eureka」冒頭のリリックです。

心に君を繋ぐということは、今、その「君」は身近にいないということでしょう。

遠く離れていても、心を君に繋げる。

むしろ遠く離れているからこそ「遠さを感じたくない」と感じているのかもしれません。

どんな距離があろうとも、君の心は自分の心とつながっていると信じたい。

そんな切ない心情が感じられます。

しかしその心も、朝日が道標となって光を指してくれているのです。

朝日はその様子から、希望を表す表現としても用いられます。

身体は遠くても、心は繋がっているから希望がある。

何故なら朝日という希望が、僕たちの道標となっているからということが表現されているのでしょう。

過去と未来の間は「今」です。

つまり、今は零れる涙もあるけれど、未来に希望はあると表現されています。

今、傍にいないけれど心を通わせたい相手へ。

あの日、自分に向けてくれた想いを大切にしていることが描かれています。

その想いがあるから、明日へと踏み出せるということです。

今いなくて寂しいけれど、一人ぼっちじゃないと思っています。

その理由は「あの日」その相手が自分にくれた想いがあるから。

「あなたは私の人生の光」。

直訳すれば、そのような表現になりましょう。

ここでは、もう少し変化させた方が馴染みやすくなります。

「あなたは私の希望」。

つまり、あなたが「あの日」くれた想いが私の人生の希望となっているのです。

枝は1つの幹から伸びて、別れていきます。

同じ幹から生まれたのに、別々の道を進んでゆき、戻ることはありません。

でもその中にはどちらも同じ脈が流れ、同じように生きています。

不思議な関係性にある様子を、このリリックは描いているのです。

そして「see you」は、また再会する予定がある場合に使う別れの言葉。

「また会いましょう」と表現する際にsee you laterと使われます。

ただし、このリリックは「Later」が強調のように使われているのです。

「後で会えると思っていた。あの頃は」ということが表現されているのでしょう。

しかし、その後「会うことはない」という残酷な運命が待っている。

そしてその運命を変えたくて、動き出そうとしています。

運命を変えたくて、自分達の思う運命にするべく物語を描こうとしているのです。