スキマスイッチ初となる三作連続配信リリース
2011年7月6日、スキマスイッチのオフィシャルサイト上で「三作連続配信企画」が発表されました。
当時のスキマスイッチとしては、三作品連続の「配信」は初の試みで、音楽業界内でも大きな話題となりました。
第一弾はファミリーマート30周年企画のイメージソング「センチメンタル ホームタウン」。
第二弾はNHK Eテレ『中学生日記』主題歌「石コロDays」。
そして最後の第三弾として発表されたのが「晴ときどき曇」でした。
この三作品それぞれ、ダウンロード購入者に特典が用意されていました。
ダウンロード購入者には「視聴アクセスパスワード付き待ち受け画面」をプレゼント。
そのパスワードを使って専用ページにアクセスすると期間限定スペシャル映像が視聴出来ました。
このスペシャル映像は三部作になっており、三作品全て購入すると全内容を視聴できる形式をとっていました。
更にYouTubeの公式チャンネルではスペシャル映像の予告編を公開。
購買意欲を掻き立てるものとなっていました。
このようなストリーミング配信をメインに据えたリリース方法は当時最先端。
先発の作品と同じくタイアップに起用
先発の二作品と同じく、「晴ときどき曇」もタイアップ起用されています。
花王「アタックNeo」のCMソングとしての起用でした。
「晴ときどき曇」は題名の通り、心模様を天気に重ねた曲です。
その晴れ間が雲間から光がこぼれるような曲調が、洗濯用洗剤のイメージに良く合っています。
日常で当たり前に行われる洗濯ですが、億劫になりやすい家事であることは間違いないです。
しかしこの曲が頭で流れていれば、テンポに合わせて軽快に洗濯が出来そうですね。
ビデオクリップは2種類存在?
初回限定盤にMVが収録
「晴ときどき曇」はビデオクリップが二種類あることでもファンの間では有名です。
上に載せた動画は現在YouTube公式チャンネルに上がっているMVです。
このMVを見たことはあるという人は多いでしょうが、もう一つはどこで見られるのでしょうか?
実はもう一つのMVはスキマスイッチの5thアルバム「musium」の初回限定盤DVDに収録されています。
初回限定版ということで入手は困難になっていますが、探してでも確認する価値はありますね。
2017にはオランダ出身の音楽家の手によってリアレンジ!
2017年、スキマスイッチのセルフカバーアルバム「re:Action」が発売されました。
このアルバムは全12組のアーティストをプロデューサーに迎え、リアレンジされた曲が収録されています。
単なるカバーでは終わらず、アレンジャー・プロデューサーによって曲がどう変わるか体感して欲しい。
造詣の深い音楽マニアでもあるスキマスイッチの二人ならではの、興味深い趣旨のアルバムです。
「晴ときどき曇」も収録されており、リアレンジ・リプロデュースを担当したのはベニー・シングス。
彼はオランダ出身のトラックメーカーで、デビュー1年でエッセント・アワードの新人賞を受賞した実力者。
巨匠バート・バカラックの音楽を研究したアルバムを出すなど、ピュア・ポップに造詣が深いことでも有名です。
日本でも業界を中心に名が知れ渡っており、数多くのアーティストをプロデュースしています。
オランダにて行われたレコーディング作業
「晴ときどき曇」のリアレンジバージョンは、オランダにあるベニー所有の個人スタジオで収録されました。
上に載せた動画は、実際にレコーディングしている様子を撮影したメイキング映像です。
スキマスイッチはこのような動画を多く上げているので、ファンにとってはうれしいですね。
しっかりと英語で対応している大橋氏には感心しますね。
ピュア・ポップに精通したベニー・シングスにより、洗練された白人系アメリカンポップに昇華されています。
こちらのバージョンを聴いたことがない人は、是非聴いてみてください。
この企画アルバムをリリースしたスキマスイッチの意図が良く伝わる出来となっています。
それでは、ここからは歌詞解釈に参りましょう。
晴れ間の影に見える雨
「いい天気だね」
君が言うから「本当だね」と答える
今日の空のこと話題にしたなら心がふっと近くなる
歩道を歩く 所々で水たまりが邪魔する
君と手を繋いで飛び越えてみる 太陽の光が舞う
出典: 晴ときどき曇/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ
導入部分は風景描写がメインとなります。
水たまりが道に点在している様子から、雨上がりであることが分かります。
5行目の「舞う」という表現が秀逸ですね。太陽光がふわふわと雲間から漂っている様が良く分かります。
また、登場人物として主人公と「君」がいることが分かりますね。