天気と人生のリンク

次の季節が香り始める
その変化に抗うように
“暑かった日々を忘れないで”と最後の力
振り絞って照らす

出典: 晴ときどき曇/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ

季節の表現が人生とリンクし始めます。

次の季節という表現は人生の節目や人々との出会い、別れを連想させます。

三・四行目からは太陽が過去を表しており、忘れないでと主張します。

移り変わる空模様と人生

空は見上げるたびそっと 色や模様うつり変わって
それはもう僕らの毎日のようだね
繰り返さないからもっと この日この時この瞬間
思い上がらずに刻みつけていたいよ

出典: 晴ときどき曇/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ

空の様に人生は様々な表情を見せ、私達の毎日を彩ります。

同じ空模様は二度と存在しません。人生も同じです。

だからこそ、今という時間を、その瞬間を大切にしなければなりません。

「思い上がらず」という表現がとても印象的です。

良いことばかりではない人生、明日には曇り空になってしまうかもしれません。

良いこと=晴れが続いたからといって油断はできない

そんな心持ちがこの1フレーズから感じとれますね。

空模様の様にすぐに忘れてしまう感情

宇宙まですぐ届く高さで泳いでいる魚たち
そういえば昨日は鈍色の空
どこに潜っていたんだろう?

出典: 晴ときどき曇/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ

ここの部分も風景描写がメインです。

魚と比喩されているのは雲のことでしょう。

昨日の曇り空はどこへ行ってしまったのか、嘘のように空はすぐに移り変わってしまします。

人生に投影すると、嫌なことがあってもすぐに忘れてしまうことを表していると考えられます。

何か失敗してしまった時に抱えた感情も、時間が経つと無くなってしまいます。

その瞬間に感じた後悔や反省も、意識しなければすぐに忘れてしまうのです。

ストイックさが伝わる歌詞

激しい雨にも耐えぬいた木の葉
へっちゃらな顔で伝えている
やりきれないと逃げ出すことで救われるくらいなら
そんな未来は必要(いら)ない

出典: 晴ときどき曇/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ

1行目は逆境を乗り越えた存在を比喩していますね。

困難を乗り越えた人ほど、何もなかったかのような表情を見せてくれます。

何かが達成できないで諦めてしまうこともあるかもしれません。

しかし、それで何の後悔や代償もなく済んでしまうなら、その人生はとてもつまらないものでしょう。

そんな人生はこの先必要ない。スキマスイッチの二人のストイックな人生観が伝わりますね

今日も誰かが空の下 泣いて笑って悔しがって
恋したり落ち込んだりして暮らしている
満たされない何かがあって
得られる喜びがあると思う
少なくとも、今の僕はそうだよ

出典: 晴ときどき曇/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ

同じ空の下で、人の数だけ様々な感情が渦巻いています。

そんな感情の坩堝(るつぼ)の中で暮らす私達

三・四行目の歌詞は、何かを犠牲にしないと得られないものがあると解釈できます。

自身の全ての欲望や、関わっている人全員の幸せを叶えることは出来ない。

その中のどれかを捨て、どれかを選ぶことによって、私達は何かを得ることができます

綺麗ごとだけでは済まされない、とても深い歌詞ですね。

主人公が選んだ幸せ

君が僕の方を振り返って
その思草(しぐさ)がたまらなくて
幸せはいつもそうやって傍にいる
移り変わっていく空の下 僕らいつまでもこの瞬間
抱きしめながら ふたり歩いていこう

出典: 晴ときどき曇/作詞:スキマスイッチ 作曲:スキマスイッチ