UNDER FALL JUSTICEとは?
ド直球の名古屋系バンド
彼らの変わらないテーマは、絶望や裏切り、死や孤独といった最上級のネガティブ。
ダークで闇深い雰囲気、それを盛り立てる激しいサウンドはまさに名古屋系そのものといえるでしょう。
過去にリリースした作品を見ていただければ一目瞭然。
心臓の弱い方にはおススメできないビジュアルが並んでいます。
Mini album『死執着』
今回紹介する『死執着』は2017年6月にリリースされたミニアルバムです。
こちらも作品も例に漏れず、なかなかグロテスクな作品。
というわけで今回はこのアルバムに収録された4曲を解説していこうと思います。
…が、心臓の弱い方やグロテスクな表現が苦手な方、絶望感を味わいたくない方はこの先へ進まないことをおススメします…。
1曲目:『死執着』
MVも制作された表題曲
アルバムタイトルにもなっている表題曲が、栄えあるアルバム1曲目を飾ります。
この楽曲はまさにタイトル通り、死に憑りつかれた人の様子を歌っています。
そうはいっても、ただ理由もなく「人の死が好き」なんてサイコパスな人間のことを歌っているわけではありません。
この楽曲の主人公が死に執着する理由。それはその裏にとある感情が隠されているからでした。
それは愛故に…
歌詞を見てみましょう。主人公が死を歌っている理由がここにあります。
殺していいの?
いいの?
いいよね?愛してるなら!
出典: 死執着/作詞:前田愛郎 作曲:前田愛郎
僕だけを見て?
見てよ!
ほかの誰も見ないで!
出典: 死執着/作詞:前田愛郎 作曲:前田愛郎
ほかの誰にも取られてほしくない。
いや、取られてほしいだけではなく、愛しい貴方が自分以外の人を視界に入れることでさえ耐えられない。
深い愛といえば良いのか、行き過ぎた愛といえば良いのか…。
いずれにせよこれらの感情の根底にあるのは、「相手への愛情」ただそれだけです。
『僕と一緒に死んでください。』
出典: 死執着/作詞:前田愛郎 作曲:前田愛郎
ここまでは、愛しい貴方を殺して自分だけのものにしたい!という独占欲が前面に押し出されていましたね。
しかしここでは一転。主人公は愛しい貴方と心中しようとしていました。
相手を殺せば、その人は永遠に自分だけのものになる。
それだけでなく、自分も一緒に死ぬことであの世で結ばれようとでもしたのでしょうか。
まさに狂気。もはや愛とは呼べない、得体のしれない感情がそこに転がっています。