楽曲「中学12年生」

Creepy Nuts【中学12年生】歌詞の意味を徹底解説!10年経って「俺」はどんな大人になった?の画像

楽曲「中学12年生」はアルバム『たりないふたり』に収録されています。

この斬新なタイトルの理由はこの楽曲のリリースされた2016年に隠されていました。

これは2人がちょうど中学校を卒業して10年経った年にあたります。

中2病という言葉があるように、何かと反抗したくなる年頃の中学2年生。

それから10年経ち、彼らはどんな大人になったのでしょうか。

ここからはCreepy Nutsと「中学12年生」の関係性を掘り下げていきたいと思います。

Creepy Nutsと「中学12年生」

Creepy Nuts【中学12年生】歌詞の意味を徹底解説!10年経って「俺」はどんな大人になった?の画像

Creepy Nutsの2人はお互い育った環境が似ていた為、すぐさま意気投合したそうです。

中学生時代にラップの虜になり、それぞれDJとMCを目指しました。

今では2人ともラップ業界を震撼させるほどの実力者です。

Creepy Nutsの始まりは中学生時代からだった…といっても過言ではありません。

ですが彼らも有名になるまでにはいろいろな苦難を乗り越えてきていました。

Creepy Nutsの曲には、そういった有名になる前の苦難を歌ったものもたくさんあるのです。

その原点のような楽曲こそが今回ご紹介する「中学12年生」となります。

Creepy Nutsの昔を彷彿とさせる歌詞

「中学12年生」の歌詞R指定さん、DJ松永さんの中学生時代について描かれています。

中学校卒業からおよそ10年…。

あの頃はこんなことをしてた俺たちも今は有名人なんだぞという気持ちが歌詞から伝わってくるようです。

もしかしたらまだ大人になりきれていないかもしれない不安もありつつ、今を生きている彼ら。

歌詞には思春期特有の想いや懐かしい言葉まで盛りだくさんの内容になっています。

歌詞の意味

ここからは、歌詞の意味について説明していきましょう。

ちなみに「中学12年生」の歌詞には、Creepy Nutsの2人が中学生の頃に流行っていた言葉も登場します。

今では聞かない懐かしいフレーズを彼らは巧妙にラップにのせていました。

世界レベルのCreepy Nutsだからこそ実現できる最高のDJ&MCです。

大人になりきれない自分

あれから10年経ってます
周りはみんな大人になってます
俺は青い春をまだ待ってます
時計はそこで止まってます

出典: 中学12年生/作詞:R-指定 作曲:DJ松永

時間軸的には中学卒業から10年後の現在までを総まとめしているようなフレーズです。

中学生からの10年間にはいろいろなことがあります。

高校、大学、そして成人…そして結婚して子供がいる人もいるでしょう。

一生の中でも1番めまぐるしく過ぎていく10年間かもしれません。

ここの歌詞を見ると周りは成長している様子が窺えますが、肝心の自分は当時のままのように思えます。

楽曲の最初の部分だけ抜きとって解説してしまうと、大人になりきれていない幼稚な彼なのです。

ですがラストに向かうにつれて大人になることだけがいいことではないと気づかされます。

それはまた後ほど解説いたしますね。

あの頃の先生みたいになれるのか?

もはや先生と同じ年齢 典型的な内弁慶
ギザギザハート 有刺鉄線 中学12年生
丸めたネピアで溢れかえった
ゴミ箱みたいな頭の中
ひっくり返したけど何も無かった
あくびが出るほどあきれ返ったが イイ!
そのままで イイ! ありのままで

出典: 中学12年生/作詞:R-指定 作曲:DJ松永

R指定さんのラップが炸裂するこの部分は巧妙に言葉が選ばれています。

随所に小ネタを挟みつつ、華麗に韻を踏むところがさすがですね。

中学生にとって先生は大人に見えるでしょう。

ですが自分たちも子供の感情と大人の意見の狭間で悩まされる時期でもあります。

その葛藤が思春期特有の反抗期にも表れますね。

10年後の自分があの時の先生と同じように教壇に立って生徒に勉強を教えられるだろうか…。

あの頃の大人のイメージと今の自分の現実はびっくりするくらい違います。

でもだから何だ!というポジティブな要素もあるところが魅力的です。

そしてティッシュという言葉を一切使わずに有名メーカーの名前で聴く人の脳内を誘導していました。

この巧みな歌詞ならばおそらく誰もがティッシュでいっぱいのゴミ箱を連想します。

ここから先にもR指定さんのラップに隠された言葉遊びが出てきますよ。

歌詞から分かる2人の出身地