「夢みる機械」のテーマを探る楽しさ
大人気曲「夢みる機械」はあの不可思議な独白が始まるといつの間にかこの曲に引き込まれてしまいますね。
聴きなれない名詞が沢山出て来ますので一見難解な感じもしますが実はかなりアナログな世界です。
そしてこの楽曲にはある法則があります。
その法則はこの楽曲のテーマともリンクして行く壮大なものです。
まがい物の金を作り出す錬金術のようなこの世界に同行してみたいと思います。
歌詞考察
宇宙の成分
モンゴルからスカラープールへ
ナイルの砂塵よりテクタイトを探知する技師を訪ねよう
4Uサイズのアタッシュケースを磁北に向け
グレートブラボーボックスのアースを持って構える
出典: 夢見る機械/作詞:平沢進 作曲:平沢進
ここは出発地点なのか不時着地点なのかはわかりませんが場所はわかりますね。
「モンゴル」から「スカラー波」を集めながら目的地を目指します。
「スカラー波」は方向性のない電波みたいなものですが水面にできる波紋に例えるとわかりやすいでしょうか。
一定の方向をもたないのでこれから行く先をこの装置では探れません。
なんてだめな装置でしょう。
次にキャプテンは砂漠の中に落ちていそうな月からの贈り物を探したいと思っているようです。
月からの贈り物とは隕石に似てはいますが少し違います。
隕石と何かがぶつかった時にできた副産物です。
成分的には地球にあるものと同じですがちょっと怪しい石ではあります。
その石を探してくれる人を迎えに行きたいようです。
そのために機械の入ったカバンを北の方角に向けて何かを始めようとしています。
そして次に出てきたのは人間がすっぽりと入るほどの大きさの箱でした。
この箱はフロイト派の精神医学者が発明したと噂の生命エネルギーを集めることができる箱です。
「気」があればなんでも病気を治せるとか、やはり胡散臭い機械ですね。
そのアナログな箱に何故か感電防止策を施しキャプテンは準備OKです。
無風状態
雲一転にわか晴れて
音もなく奮うのは心
出典: 夢見る機械/作詞:平沢進 作曲:平沢進
見渡す空にも奇跡がやって来たようです。
案外このだめそうな機械達のおかげかも知れません。
無風状態のクリアな空気は上昇エネルギーの予感でいっぱいです。
ミッション1
砂漠の「少年」
コマンド1として月の運行に手拍子で参加
窮地の少年よ わたしを呼びたまえ
出典: 夢見る機械/作詞:平沢進 作曲:平沢進
キャプテンの一行はとても大きな月の見える場所にいるようです。
月の満ち欠けも確認できそうなくらい素晴らしい眺めは感動の嵐に違いありません。
紛争地域で絶体絶命の少年兵士を見つけたらとにかく救助してあげましょう。
パワーアップして再び出発
エントロピー ネゲントロピー
磁場を縫って走れ
八百万の谷越えて
エントロピー ネゲントロピー
磁場を縫って走れ
八百万の谷越えて
出典: 夢見る機械/作詞:平沢進 作曲:平沢進
正と負のエネルギーをバランスよく使えば若返りも可能かも知れません。
引き合う力を邪魔されないようにしなくてはならないのです。
地球の滅亡を防ぐためにもバランスは大事ですね。
乾いた砂漠には雨を、欲望には理性を引き寄せましょう。