BiSH「KiND PEOPLE」
「KiND PEOPLE」
「KiND PEOPLE」は、BiSHにとって8枚目となるシングル曲です。
両A面シングルとなった『KiND PEOPLE/リズム』に収録されています。
美しいギターのアルペジオでイントロが始まり、その後鳴り響くバンドサウンド。
ギターのヘヴィーな音作りが特徴的で、そこにメンバーの歌声が溶け込んでいます。
楽器を持たないパンクバンドという彼女たちならではの激しさが魅力です。
BiSHの歌声のエモーショナルさと楽曲のクオリティの高さが良い相互作用を起こしています。
今回はそんな「KiND PEOPLE」の歌詞の意味に関して徹底解説していく記事です。
MVはこちら
今回の「KiND PEOPLE」では沢山のダンサーの中にBiSHのメンバーが紛れ込むというものになっています。
勿論、メンバーが中心となって映るのですが周りにはダンサーが同じ服装で踊っているのです。
そのため、メンバーを見つけづらいため、映像をよく見ざるを得ないので何回も見てしまいます。
リピートして楽曲の良さにどんどん惹かれてゆくという仕掛けのようです。
巧妙な彼女たちの策略にはまってしまいます。
このMVを見れば楽曲の世界観もわかるので、歌詞の意味も深く理解できるのではないでしょうか。
それでは、1番の歌詞から見ていきましょう。
1番
やり直したい出来事
いつからこうなった? ふと思う時に
白紙戻したい 繰り返し願う
出典: KiND PEOPLE/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ
出だしの歌詞パートです。
1行目は、自分への問いかけの言葉で始まります。
主人公は、何かを後悔しているのでしょうか。
できることなら過去に戻ってやり直したい。
そういう思いが何度も頭の中をよぎっているのでしょう。
この歌詞の主人公はどうしてそんなことを考えているのでしょうか。
この歌詞の全体を解釈していくことにより、それがどういった意味か分かっていきます。
沢山の後悔
何十何万時間たって 積み重なっていった
後悔の膨大な罪
出典: KiND PEOPLE/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ
次のパートです。
1行目の出だしから、後悔している出来事がかなり昔のことであることが分かります。
そしてそれは1つのことではないのでしょう。
その数に言及しているということは、やり直したい出来事が幾つもあるのだと分かります。
彼女が罪というほどの出来事。
2行目ではそれの量は膨大だといっています。
それは一体何なのでしょうか。
1つ考えられることがあります。
それは彼女が自分の人生そのものが罪だと考えているということです。
サビ
正直になっちゃうことが怖いんだ
ここからいなくなるのは辛いし
ほんの少し 少しのことで崩す
耐えられない
出典: KiND PEOPLE/作詞:JxSxK 作曲:松隈ケンタ
ここからサビのパートです。
主人公は、1行目で自身の心の内を吐露しています。
そして、2〜3行目で表現されているのは今いる自分の居場所が無くなってしまうことに対しての不安。
辛さや怖さという感情が、主人公の心の内を支配していることが分かります。
きっと主人公は人間関係で悩んできたのでしょう。
些細なことで関係を壊してしまう。
そのことに何度も深く傷ついてきたのでしょう。
そして、限界が近づいてきているのです。
4行目では、もうその繰り返しに疲れてしまっているのだということが分かります。