筋書きの無い恋に落ちよう
美しい結末じゃなくても
降りていく幕があなたを隠し
明かり消えるまで

出典: カーテンコール/作詞:南雲ゆうき 作曲:南雲ゆうき

サビでは冒頭のフレーズが繰り返されます。

「筋書きの無い恋」とは、予定外の結末もわからないようなものではないでしょうか。

「美しい結末」が示すのは、恋する相手と相思相愛になり幸せな日々を送ることだと考えられます。

「美しい結末」を迎えられない理由は、両想いになれなかったり、結果的に別れてしまうためかもしれません。

それでも主人公は恋している限り、あなたを想い続けたいと思っています。

「降りていく幕」は曲のタイトルである「カーテンコール」にも関連している表現です。

主題歌となった番組でも、番組が終わった後も実際の恋人同士として関係を続けていくかは本人たち次第です。

番組の内容ともリンクする表現が印象的にサビで使用されています。

あなたに響かない

星が降りそそぐ空の下
少し湿った風に吹かれて
言葉は宙に消えてった
静か過ぎる夜だね

出典: カーテンコール/作詞:南雲ゆうき 作曲:南雲ゆうき

綺麗な星空の下で、主人公は好きな人と一緒にいるのでしょうか。

ロマンティックな光景を風に吹かれながら眺めているのに、あまり会話もありません。

主人公としては恋に進展があればと願うチャンスだったのでしょう。

「宙に消える」「静かすぎる」という言葉には、虚しい気持ちが滲んでいます。

盛り上がることもなく、少し寂しさを感じる夜だったのかもしれませんね。

あなたへの溢れる思い

雨降りの時期に書き溜めた想い

水溜まりの便箋は
溢れるのを待つように

出典: カーテンコール/作詞:南雲ゆうき 作曲:南雲ゆうき

雨が降り続いた地面にできる水溜まりは、恋心に例えられています。

雨が降っている期間に好きな人を想って書いた文章が積もっていっているのかもしれません。

水溜まりの水が溢れるように、好きな人への想いも堰を切ったように溢れてきます。

日陰の恋は花開かない

yama【カーテンコール】歌詞の意味を考察!春はなぜ短いのか?筋書きのない恋とその結末を読み解くの画像

睡蓮は揺れる
日陰では咲けない想い

出典: カーテンコール/作詞:南雲ゆうき 作曲:南雲ゆうき

水面に咲く睡蓮の開花時期は、5月中旬から10月頃です。

睡蓮は水面に浮かぶように咲く水生植物にあたります。

水溜まりに浮かぶ便箋と水面の睡蓮の葉のモチーフが重なりました。

睡蓮は、梅雨にも比較的花が雨で痛まずに開花することができる植物です。

睡蓮の花の名前の由来は、日差しが弱まると睡眠をとるように花が閉じることに由来します。

雨に打たれ揺れるは睡蓮は、主人公の恋の状況と重なるのでしょう。

睡蓮の花の花言葉は清純な心信頼です。

この場面からは、純粋に恋の花を咲かせることができない状況なのではとの推測ができます。

不倫や他にすでに恋人がいる方を好きになってしまった可能性も考えられます。

恋人になれる訳ではないから

陽射しを避け
滑り止めの効かない道を下る
漂う香りにあなたを求めても
ひとつになれない

出典: カーテンコール/作詞:南雲ゆうき 作曲:南雲ゆうき

今度は陽射しを避けていることが描かれています。

日陰の状況の恋はどうしたのでしょうか。

日なたの恋、表立った恋になることを自分から避けているようです。

自分で日陰の存在でいることを選んでいる状況なのでしょう。

滑り止めが効かない道を進み道を下っていくという状況には、穏やかでない響きがあります。

自覚していても自分の進んでいく恋の道により、苦しむことを自ら止められないのでしょう。

漂う香りは、想っている人の纏う香りに似ています。

だけど、実際は好きな人は傍にはいないし、恋人同士になり愛し合うこともできない。

成就させるのが難しい状況にある、恋の悲しみが伝わってきます。