恋をひとり続けていく
筋書きの無い恋に落ちよう
美しい結末じゃなくても
降りていく幕があなたを隠し
明かり消えるまで
眠れない夜も抱きしめよう
水平線は明日に消えていく
欠けている月を見上げて
今はひとり手を伸ばした
出典: カーテンコール/作詞:南雲ゆうき 作曲:南雲ゆうき
最後となるサビの文面が繰り返されます。
時を重ねても、強く相手を想う気持ちがここでは表現されています。
眠れない夜があるほど切なくても、自分の持つ恋心を大事にしたい。
実らない恋を抱える日々を続けていく意志が感じられる表現ではないでしょうか。
水平線に太陽が沈み、暗闇がやってきて空と海の境界の区別がつかなくなりました。
気になるのが、「太陽が水平線」にではなく「水平線が明日に」消えると表現している点です。
太陽を示す語を使うのを避けるほど、明るい世界を相容れないものに感じているのかもしれません。
この場面は「明かり消えるまで」とリンクしてくる言葉にもなっています。
欠けている月を見て、想うのは好きな人のことです。
恋のお相手は、太陽の光を受けて優しく夜空を照らすような穏やな性格の方なのかもしれません。
欠けているという言葉から、好きな人は今は満たされた状況でないのかもしれないと推測もできます。
想い人を満ち足りた状況にするために、手を差し伸ばすことがここでは示されているのかもしれません。
今は日陰の片思いでも、好きな人を追い続ける純粋な想いが切実に伝わってくる歌詞の終わりとなっています。
yama「カーテンコール」歌詞考察まとめ
恋する気持ちの変化を象徴表現を用いて見事に描写した曲
ここまで「カーテンコール」の歌詞の意味を解釈してきました。
「蒼」や「花が落ちる」など日本語ならではの自然風景を見事に描写する表現も印象的に使われていた曲でした。
草花や気象条件を示す語を巧みに用いて、季節の移り変わりを感じさせる手法も見事です。
春の短さを青春の短さにかけたり、抽象的な事柄を具体的な現象で示す象徴表現も味わい深い内容でした。
複雑な事情があり片思いを続けるしかなく、叶う予定が今はない恋が歌われていた本作品。
きちんとした筋書きなどないリアルな本物の恋の結末は、歌詞の中ではわかりませんでした。
主題歌となった番組でも、演技や筋書通りでない本物の恋は番組が終わってからも続いていきます。
恋が終わるまでどのような形になっても続けていく、一筋縄ではいかない等身大の恋心が真に迫る歌でした。
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