はじめに
昨今、その姿をテレビで見ない日はないくらいに大活躍中のKis-My-Ft2。
レギュラー番組のみならず、CMでその姿や曲を目にしたり耳にしたりすることもありますよね。
国民的アイドルになりつつある彼らですが、実は結成からデビューまでにかなり時間がかかった苦労人でもあります。
今回はそんな彼らのデビュー前の楽曲の一つ、「祈り」をご紹介します。
デビュー前の曲
キスマイはデビュー前の名曲が多い
2005年の結成から2011年のデビューまで、実に6年間をジャニーズJr.のグループとして過ごしたKis-My-Ft2。
CDデビューこそしていなかったものの、Jr.だったキスマイはかなり多くのファンを集める人気グループでした。
ジャニーズJr.であるにもかかわらず、キスマイにはかなり多数のオリジナル曲がありました。
現在のライブでも度々披露される「FIRE BRAT」「Good-bye,Thank you」なども、デビュー前から歌っている曲です。
「祈り」もそのうちの1曲というわけです。
藤ヶ谷×北山×千賀
キスマイの「前3人」といえば、多くの方が思い浮かぶのは北山宏光くん・藤ヶ谷太輔くん・玉森裕太くんでしょう。
この3人は「まえあし」というユニット名で、ミュージック・ステーションにも出演しましたね。
デビュー直後のキスマイの曲は、歌割りの大半がこの3人。
後に「舞祭組」となる横尾渉くん・宮田俊哉くん・二階堂高嗣くん・千賀健永くんは、サビ以外の歌唱パートはほとんどありませんでした。
ところが、この「祈り」における歌唱の中心メンバーは北山くん、藤ヶ谷くん、そして千賀くん。
実は結成当初、キスマイのセンターは玉森くんではなく千賀くんでした。
それがいつ頃からか(『ごくせん』の頃だったかと思います)、玉森くんが中心に立つようになっていったのです。
「祈り」では結成当初の名残のように、千賀くんがソロパートやラップパートを担っています。
最近は舞祭組の4人にも歌割りが行き渡るようになってきましたが、デビュー間もない頃は悔しい思いもたくさんしたことでしょう。
そんな彼らの編成の変遷も垣間見える曲となっています。
デビュー決定直後に披露
「茶封筒の天使」がデビューを告げ、そして…
下積みの長かったキスマイがついにデビューすることが発表されたのが、2011年2月12日。
国立代々木競技場で行われていた『Kis-My-Ftに逢えるde Show vol.3』での出来事です。
その公演でキスマイのバックについていたジャニーズJr.に、安井謙太郎くん(現・Love-tune)がいました。
公演中、安井くんが一通の茶封筒を持ってきて、北山くんへと手渡しました。
(安井くんも中身は知らされていなかったといいます。)
怪訝な顔の北山くんたちが中を見ると、そこには「デビュー」の文字が。
「よっしゃー!」と叫んで喜ぶキスマイメンバー。
その歓喜の直後に披露されたのが「祈り」だったのです。
切ない祈りを描いた歌詞と現在の状況を照らし合わせ、涙したファンも多かったのではないかと思います。
ちなみに、この一連の出来事から、安井くんは今でも「茶封筒の天使」と呼ばれています。
配信シングルとしてリリース
少し話がさかのぼりますが、「祈り」はデビューが決まる前の2010年6月、dwangoから「着うたフル」として配信されました。
このとき同時に配信されたのが「FIRE BEAT」です。
デビューもしていなかったキスマイの楽曲が配信されるのは、もちろん初めての出来事。
この配信は当時、かなり大々的に報道されました。
もとからの彼らの人気とその話題性とが相まって、この曲は当時のチャートで1位を記録しています。
『Kis-My-1st』の特典CDにも収録
その後デビューしたキスマイが、2012年3月に初めてリリースしたアルバムが『Kis-My-1st』です。
「祈り」は、このアルバムの初回限定盤Bに付属した特典CD「Kis-My-Zero」に収録されています。
この「Kis-My-Zero」は「3D Girl」や「Endless Road」など、デビュー前の彼らの楽曲を集めたものです。
今ではなかなか入手することができないので、見つけたらぜひ手にとってみてください。