専用のモニタースピーカーもありますが、普段から自分が音楽を聴くのに使っているスピーカーがあれば、耳が音の細かい部分を聴き取り慣れているのでそれでも良いでしょう。
この「音の細かい部分を聴き取る」というのがDTMでは非常に大切です。
DTMでは音の帯域に対してぶつかっていたり、出過ぎている部分を削る作業や、逆に物足りない部分を足す作業をします。
これをイコライジングと言います。
DAWソフト上でイコライザー(EQ)というプラグインエフェクト(音に変化を加える機能)を使用し編集を行ないます。
しかし、スピーカーはものによって癖があり、個体によって音のバランスが変わってきます。
したがって、スピーカーの特性として高音や低音が出過ぎたり、物足りなかったりせず、なるべくどんな音域に対してもフラットなバランスで出てくれるものを用意しましょう。
マイク
マイクには大きく分けて「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の2種類があります。
「ダイナミックマイク」は音を拾う範囲(指向性)が狭く、ライブなどでも使用されるタイプのマイクを指します。
また、「コンデンサーマイク」は指向性が広く、高音質な音を拾うことが可能です。こちらは一般的にレコーディングで使用されます。
ダイナミックマイクに比べてコンデンサーマイクの方が管理もシビアですが、質の高い音を録音することができます。
しかし、その分、値段は張ります。
高度な録音環境を整えるのであればコンデンサーマイクを用意しましょう。
ヘッドホン
スピーカーだとどうしても環境音と混ざったり、周りに迷惑を掛ける場合もあるのでヘッドホンも用意しましょう。
また編集する上でスピーカー以上に細かい音の聴き分けも可能になります。
音楽制作をしてみよう
機材が用意できたら早速、音楽制作に取り掛かりましょう。
生楽器を録音する
もしあなたが楽器ができるのであれば、オーディオインターフェースの入力部分にマイク、またはギターなどのシールドケーブルを繋ぐことで、生楽器の演奏を録音することが可能です。
もちろん歌と伴奏楽器を同時に録音することも出来ますし、伴奏楽器を先に録音して、それに合わせて歌を録るということも出来ます。
打ち込みで曲を作ってみる
打ち込みとはMIDIというプログラミングデータを組むことでパソコン内のソフト音源を鳴らして演奏させることを言います。
マウスなどを使ってパソコンだけでもMIDIデータを打ち込むことは可能ですが、手間が掛かります。
なので、MIDIキーボードといって鍵盤になっているタイプのMIDIデータを打ち込む用のキーボードを用意すると感覚的に打ち込みを行ない曲を作ることが出来るようになります。
音を整える(ミックス)
録った音や打ち込んだ音に対して、音のバランスを調整する作業をミックスと言います。
もちろん良い録音をすることが前提にはなりますが、ミックス作業も質の高い音源を作る上で大事な作業です。
ミックスの作業の中では、主に以下2つのプラグインエフェクトを使用します。
イコライザー
スピーカーの部分でも触れました。
音の帯域のぶつかっている部分を削ってあげたり、個々の楽器の美味しい音の帯域を足してあげたりすることで、ひとつひとつの楽器や歌が上手く混ざって聴こえるようになります。
コンプレッサー
コンプレッサーは簡単に説明すると音の粒立ちを揃えるプラグインエフェクトです。
小さい音と大きい音のダイナミクスが音楽には存在します。
しかし、そのままだと聴きづらい音源になってしまう場合があります。
コンプレッサーを掛けることで、小さい音の音圧を上げ、大きい音の音圧は押さえ込んでくれることで、1曲を通して良いバランスで音を鳴らすことが可能になるのです。