【ありがちな恋愛】の概要
2019年にリリース
【ありがちな恋愛】は、2019年4月17日にリリースとなりました。
ちなみに、正式なリリースの前である4月3日の時点でオンエアされています。
ファンにとっては待望のシングル。
しかもタイトルには「恋愛」の文字が入っています。
クールなテイストの曲が多い乃木坂46のシングルとしては非常に珍しいことです。
一方で「ありがちな」という言葉には少々アンニュイさを感じさせます。
これに関しては乃木坂46らしさが込められているといえるでしょう。
収録アルバムの1曲目を飾るナンバー
【ありがちな恋愛】は乃木坂46の4thアルバムに収録されています。
アルバム名は「今が思い出になるまで」。
まさに今をときめく彼女達が送る、現代に生きる人に向けたアルバムといえます。
【ありがちな恋愛】はそんなアルバムのトップバッター!
初回限定盤も含めて、堂々の1曲目に収録されています。
【ありがちな恋愛】はポップな曲調なので1曲目にはふさわしい楽曲です。
しかし、歌詞の意味を考察していくと底抜けに楽しい楽曲という訳ではありません。
ここからは現代の若者らしさがあふれた同曲の歌詞を解説していきます。
日常の景色とありふれた毎日
「普通」であることへの疑問
同じ方向に並んだ団地の窓に
いくつ しあわせが存在するか数えて
出典: ありがちな恋愛/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦
何気ない住宅街でふと顔を上げれば、規則正しく並んだ集合住宅が見えます。
そこには1つ1つの世帯があり、それぞれが自分たちの生活を営んでいるのです。
しかしこの歌詞では、そんな人それぞれの生活をひとくくりにしているように思えます。
皆が皆、同じような家で家庭を持って生活している、といった雰囲気です。
そしてそれが普通の人生で、多くの人が目指す場所だとも取れます。
さらには本当の幸福がその中に一体いくつあるのかと疑問を持っているような歌詞も。
普通であることへの疑問が感じられます。
型にはまった人生への飽き
風に揺れている洗濯物の色味で
どんな家族なのかわかる気がしてしまうよ
出典: ありがちな恋愛/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦
到底、洗濯物の色だけで家族のカラーや個性が分かる訳がありません。
しかし主人公にはなんとなくそれが分かっているようです。
人生を歩んでいくうちに、人は他人をカテゴライズするようになっていきます。
そして大半の人が、「予想通り」になっていくのです。
主人公は普通の型にはまった人生を送ることに対し、疑問を持っているのでしょう。
もしくは飽きているとも考えられます。
煮え切らない気持ち
未来への不安
僕が守りたいもの
そこにあるのか(未来)
通りかかった道端で
考えた
出典: ありがちな恋愛/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦
人生の見通しが立たないとき、人は無性に不安になります。
そんなとき、分からないなりにも答えを探そうとするものです。
この歌詞でもそのような様子が表れています。
自分が今、何かを選択して歩んでいく未来には何があるのか。
何かを捨ててまで求めたいものがそこにはあるのか…。
結局この問いの答えは実際の未来に行ってみないと分かりません。
しかし今に飽き飽きしているからこそ、未来に心躍るような理想を求めてしまいます。