全体の歌詞の印象は、「自分の生きていた場所、愛していた人を残し、夢に向かって踏み出す主人公」のイメージです。

サビを区切りに、1番、2番と分けて印象的だった歌詞を考察していきましょう。

1番の歌詞

悲しみはまだ覚えられず 切なさは今つかみはじめた あなたへと抱く この感情も 今言葉に変わっていく

出典: ブルーバード/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹

夢に向かって見慣れた土地を離れた主人公は、まだ悲しみほどの辛い気持ちを感じていません

しかし、なんとなくノスタルジックな、切ない感じはじわじわと心に浮かんで来ているようです。

「あなた」に対する切ない感情も、まだ気持ちに余裕があるのか言葉に変えて詞にする事もできています。

いきものがかり「ブルーバード」の歌詞をPV動画から意味に迫る!(LIVE映像あり)の画像

未知なる世界の 遊迷(ゆめ)から目覚めて この羽根を広げ飛び立つ

出典: ブルーバード/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹

遊ぶと迷いを足して「ゆめ」と読ませる歌詞は、オリジナルの造語のようです。

自分のやりたい事が、とても楽しく浮かれているものに見えたり本当にそんなこと出来るのか迷ったりしている気持ちにケリをつけ、自信の力で一歩前に出た瞬間です。

突き抜けたら みつかると知って 振り切るほど 蒼い 蒼い あの空

出典: ブルーバード/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹

自分の足で一歩踏み出し、前に進んだ結果素晴らしい景色を知った。

「蒼い 蒼い」と繰り返す事で、見たことの無い景色に対し感動を表現している歌詞です。

2番の歌詞

愛想尽きたような音で 寂れた古い窓は壊れた
見飽きたカゴは ほら捨ててく 振り返ることはもうない

出典: ブルーバード/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹

今までに主人公の羽ばたきを制御していたものは愛想をつかせたように壊れてしまいました。

今まで当たり前のように自分を管理していたカゴは振り返りもせず捨ててしまいます。

いきものがかり「ブルーバード」の歌詞をPV動画から意味に迫る!(LIVE映像あり)の画像

駆け出したら 手にできると言って いざなうのは 遠い遠いあの声

出典: ブルーバード/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹

目標や夢の実現を誰かが導いているようです。それはすでに、夢を現実にした先輩や、いきものがかりをスターダムにのしあげる事を決めた事務所などの社員かもしれません。

「このまま踏み出せば、あの蒼い空が手に入る」と遠くまぶしい存在の誰かがいざなっている様子です。

堕ちていくと わかっていた それでも 光を追い続けていくよ

出典: ブルーバード/作詞:水野良樹 作曲:水野良樹

最後の印象的な歌詞です。

今までは前向きに導かれるまま過去を捨てて夢に向かって羽ばたく主人公が眩しく描かれていましたが、実は「堕ちていく」という言葉からもわかるように成功は必ずしも幸せとは直結せず、今までの環境から自分を見失い堕ちてしまう事もふまえた上で、それでも見えなかった景色を見てみたいという決意を感じさせるフレーズです。

童話「青い鳥」とブルーバードの関係

ブルーバードの名前から、いきものがかりが童話の「青い鳥」を絡ませて歌詞を書いた事が容易に想像できます。

2つの物語はどのような関係性があるのでしょうか。