幻の名盤「Keep it real」収録曲
知る人ぞ知る【辛い+−=幸せ】
ONE OK ROCKの【辛い+−=幸せ】はインディーズ時代にリリースされた2ndミニアルバム「Keep it real」の収録曲です。
3コードで流れる旋律を固めるのは無駄も隙もないシンプルなロックサウンド。
ストレートな歌詞がクリアに映えて身体の芯に響くようです。
ギターのToruが刻むクールなラップを聴ける貴重な楽曲のひとつとなっています。
いまや日本を代表するバンドとして君臨するONE OK ROCK初期の知る人ぞ知る名曲です。
【辛い+−=幸せ】の読み方は?
いつも独創的でエッジの効いたタイトルを世に放つONE OK ROCK。
【辛い+−=幸せ】もなにかの当て字を意味する少し捻った仕掛けがあるのではないかと勘ぐってしまいます。
この数式のようなタイトルの読み方は「つらいプラスいちイコールしあわせ」。
曲中の歌詞と同じくストレートにそのまま読まれます。
この読み方からお察しの通り、「幸」という漢字の成り立ちを方程式として現したタイトルです。
校長先生のお話や金八先生の授業に出てきそうな解釈も自ずとイメージされます。
リリース当時10代だった彼らはこの方程式からなにを導いて、そして伝えようとしたのか。
さっそく歌詞の「解」を求めていきましょう。
ゴールまでの道のりを求めよ
君がやろうとしている事 ムズイ事?
いや実際は簡単で 隣りどうし
ただ遠回りするのが ルールだし
本当はズルして 解決したいよ
出典: 辛い+−=幸せ/作詞:TAKA 作曲:TAKA
TAKAの問いかけから問題文が提示されます。
これから求めようとするのはいまの自分にとって難しい答えなのか。
数学の方程式であれば「=」のすぐ隣に答えが出てきます。
解き方さえわかっていれば案外簡単に導き出せそうですが、まったく見たこともない問題だったらどうでしょうか。
いままで経験したことがない物事に一から取り掛かるのは簡単ではなさそうです。
複雑に絡まった数式を解き明かしていくように、いくつかの手順を経て日々努力を積み重ねやっと答えにたどり着けるのかもしれません。
公式を元に解き方を探り当てて答えを導かなければならないのです。
かといってできれば苦労はしたくないもの。
そんな正当な道のりをひたすら歩き続けるより、近道があれば通りたいのが本音でしょう。
ゴールに近づくヒント
ゴールはスタートのすぐ前だよ そんなのI know
だけどゴールまでの道は険しいから
every day,every night 日々努力し続ける意味とは
ゴールまでの道のりを減らすため
出典: 辛い+−=幸せ/作詞:TAKA 作曲:TAKA
続くToruのラップ部分、問題を解くための攻略法です。
スタートの眼前に広がるゴールにたどり着くまでに待ち受けるのはいくつもの難関や試練。
すぐに答えまで到達できるわけではありません。
「=」でつながらない答えを導くためのヒントは努力。
それらを一つずつクリアしていくためには昼夜問わず努力を継続しなければなりません。
遠回りに思えた道のりこそが一番の近道でもあるようです。
「+−」とはなにか?
繰り返し問題を解いていく中で
人は歩く 走る 止まりもする!!
時に負けそうになり手も合わせる
それを繰り返し見えてくるもの
はたして「+一」がなんなのか・・・
出典: 辛い+−=幸せ/作詞:TAKA 作曲:TAKA
人間の行動になぞらえて表現されるのはこれから進んでいく過程です。
進む速度は一定ではなく、滞ってしまうことももちろんあります。
スラスラと解答が出てくることもあればたった一つの問題に時間を費やし、次に進めないときもあるでしょう。
しかしたくさんの問題を解いていくうちに使える公式も多くなっていきます。
問題を解くスピードも速くなり、つまずくことも少なくなっていくのです。
いつしか問題文を読んでいる時点から答えが予想できるようになるかもしれません。
それでも立ちふさがる数々の難問。
問題の解き方は一つに限らない場合もあります。
少しずつレベルアップしながら毎回いろんな答えを導き出さなければならないのです。
繰り返していくとなんとなく本質がみえてくる気がします。