映画みたいな恋
筋書通りのモノクロ映画
恋というのは非日常の感覚が味わえます。
それはまるで、映画のワンシーンに入り込んだような…。
今回ご紹介する「Monochrome Syndrome」も、映画のような恋を綴った楽曲です。
ですが、題材となるのは色彩鮮やかなラブストーリーではなく、淡々と筋書通りに展開するモノクロ映画。
「モノクロ映画みたいな恋」とはいったいどんなものなのでしょうか?
MVをチェック
モノクロなLIVE映像
「Monochrome Syndrome」は5thアルバム「Sun Dance」の収録曲。
2019年4月5日のアルバムリリースとともに、「Monochrome Syndrome」のMVが公開されました。
美しいドレスを着たAimer。
明るい色であることはトーンから推測できるのですが、想像でしか読み取ることができません。
また、別のカットでは暗めのシックなドレスも着ていますね。
「どんな会場やセットでLIVEをしているのかな?」と想像力を掻き立てられます。
モノクロからカラーへ
そして1番のサビ終盤では一時的に色が足されるという演出がなされます。
秒数でいうと「0:28」です。
彼女はタイトルになぞらえ、真っ白なドレスと真っ黒なドレスでパフォーマンスをしていました。
紫や黄色の照明がとても華やかです。
色彩のある世界で見ると「白」も「黒」もモノクロと違った美しさを持っていますね。
それでは、歌詞に描かれる「モノクロ映画のような恋」も見ていきましょう。
味気ない恋愛映画のよう
筋書どおりのストーリー
映画で見た様なシーン
素敵なストーリー
もう少しくらい期待させて
What’s going on?
引いたり押したりして
筋書き通り
もどかしくて Boy meets girl
なんて What’s wrong?
出典: Monochrome Syndrome/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大
主人公は素敵な恋を経験している最中のようです。
まるで映画で展開されるラブストーリーのような、絵に描いた場面が再現されています。
これだけ見ると「幸せそう」と思うでしょう。
でも、主人公は素直に喜べない様子です。
よくある恋愛映画は、最後には結ばれたとしても、それまでの過程が非常に長いのではないでしょうか?
簡単には上手くいかず、山あり谷ありで苦労した末に恋が実ります。
主人公の恋愛でもそのような「つかず離れず」なストーリーが展開されているのかもしれません。
好きであるほどじれったく感じてしまいますね。
テンプレート化されたやりとり
Manual Step 1 “Step up!”
君の近くで見えるように
それから Step back?
Standard
なんて意味がないよね
出典: Monochrome Syndrome/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大
「マニュアル」という言葉が出てきました。
ここからは「マニュアルどおりに恋を進めようとする」という意味が読み取れます。
近年では恋愛のハウツー本やネット記事が溢れかえっており、簡単に知ることができるでしょう。
いわば「恋のマニュアル」が手軽に入手できる時代となりました。
でも、それを活用してばかりいると、淡々とした恋愛になってしまうのかもしれません。
心と心がぶつかり合い、共鳴してこそ、深い恋愛感情が芽生えます。
少し不器用だったり、感情的になるくらいがちょうどいい時だってあるでしょう。
だからこのフレーズでは「Standart(=標準)」に意味がないと歌っているのだと思います。