暗い気持ちを吹き飛ばしてくれるポップなサウンド
せわしない日常の中で、誰しも1つ持っている自分だけの非日常の空間。
その空間の中の誰にも見せない自分だけが知っている自分を表現されているポップな楽曲となっています。
これまでの落ち着いていて、どこかもの静かなAimerのイメージを一変するアップテンポの楽曲の歌詞の意味を解説していきます。
やり場のないもどかしさ
ーやりきれない思いを抱え込んだ毎日
曖昧なヘルツにあわせたならNO Good
もうパスワードのようにダイヤルをアジャスト
出典: [Hz]/作詞・作曲:大橋卓弥・常田真太郎
ヘルツとは、周波数のことで、ここではラジオの番組のチャンネル選択をする際に合わせる周波数のことです。
一行目の歌詞からは、「聞きたい番組はないけど何かいい番組が引っかかれば」そんな主人公の投げやりでどこか運任せな描写が読み取れます。
何でもいいから、何かが欲しい。そう心の中で叫んでいるように思えますね。
日々過ごしていれば、どこか無理や我慢をする場面もあるでしょう。なにか自分の思うように行かず、ストレスがたまるなんてこともあるのでしょう。
そんなもやもやした気分を吹き飛ばしてくれる番組がきっとあるはず!
目的の番組を探すのではなく、出たとこでいいものを選ぶ。
そんな主人公の淡い期待が伺えます。
私だけの特別な時間
見えない波長が声を上げて音を届けて
名前のない時間、リライトする
出典: [Hz]/作詞・作曲:大橋卓弥・常田真太郎
ラジオから流れる音が主人公に伝わり、その音だけが自分の何の色も持たない時間に意味を見出してくれる。
やるせなさ、淋しさ。そんな日々の満たされない欲求をラジオだけが埋めてくれるのでしょう。
ラジオを聴いている時間だけが、自分の心の埋められない隙間を満たしてくれる。
主人公にとって、ラジオとは何か友達のような、良き相談相手のような、そんな存在なのでしょう。
音と音を紡ぐ
空と空を架けて想いと想いを繋げて
僕たちを輝かせる弾むジングル
出典: [Hz]/作詞・作曲:大橋卓弥・常田真太郎
ジングルとは、ラジオ番組の合間に流れる音楽のこと。
ラジオの中だけは、自分の理想の世界が流れているのでしょう。
ラジオから流れる音が空を駆け巡り、その音が自分の気持ちを誰かにつないでくれる。
そして、ジングルによってそれがより際立っていることが伺えます。
主人公はこのラジオの中だけが、自分の本当の姿を出せる場所なのでしょう。