【会いたい】とはどんな曲?
沢田知可子のカバーソング
女性シンガーソングライター【Ms.OOJA(ミスオオジャ)】。
彼女が2010年1月20日に自身の記念すべきファーストアルバムとして「Ms.OOJA」をリリースしました。
そのアルバムのリード曲として収録されたのが【会いたい】です。
この楽曲はシンガーソングライターである「沢田知可子」の「会いたい」をカバーした楽曲。
「Ms.OOJA」だけでなく「EL LATINO」がfeaturingしていることでも注目を集めました。
この楽曲の歌詞にどのような想いが込められていたのでしょうか。
2人が交わした約束とはどんなものなのかも合わせて読み解いていきたいと思います。
タイトルから読み取れること
タイトルは【会いたい】。
ここから読み解くことができるのは、2人の男女の存在と関係性です。
この「会いたい」から感じるのは、男女の恋慕が混じった想いが伝わってきます。
相手が自分にとって数少ない大切でかけがえのない存在なのです。
そして2人は簡単には会うことができない場所にいることを読み解くことができます。
なかなか会うことができないからこそ、その想いはどんどん増していき、言葉として漏れていくのです。
タイトルからはここまでしか読み解くことができません。
2人が会うことができない理由とは一体何なのか。
歌詞の意味を読み解きながら、考察していきたいと思います。
歌い出しからみえる恋の始まり
幸福感が溢れた懐かしい記憶
ビルが見える教室で
ふたりは机、並べて
同じ月日を過ごした
出典: 会いたい/作詞:沢ちひろ 作曲:財津和夫
歌い出しの歌詞では2人の懐かしい記憶たちが蘇っていきます。
まだ学生だった頃に、2人は出会い、そして恋に落ちたのです。
頭の中に思い出されるのは、昔とは思えないほどに鮮明に焼きついた幸せな記憶たちです。
教室の雰囲気や空気感、机の位置、黒板に書かれた文字、窓から見えるビル群。
ここまで鮮明に覚えている理由は、そこが大好きな相手との思い出の場所だからでしょう。
世界に何億人といる人の中で、同じ国で、同じ地域で、同じ教室で、同じ授業を受ける。
当たり前に感じた学生生活すら、奇跡のような出来事が折り重なっていたのだと感じ取ることができます。
好きな人と同じ時間を過ごせることがどれだけ楽しくて、どれだけ幸福か。
最初の歌詞からは過去を尊びながら、鮮明に思い出す記憶の美しさが伝わってきました。
最高の思い出
すこしの英語と、
バスケット、そして
私はあなたと恋を覚えた
出典: 会いたい/作詞:沢ちひろ 作曲:財津和夫
2人が同時に恋に落ちたことが瀟洒に描かれています。
いろいろなことを学んだ学生時代。
その中でも今でも覚えていることが、恋をした心なのです。
相手の存在が気になり、想いが募り、好きになる。
誰かに恋をすることの楽しさと苦しさと素晴らしさを学生の時に学ぶことができたのです。
それも意中の相手と同じタイミングで、一緒に学んでいきました。
主人公にとってそれが人生の中で最高の思い出なのです。
甘酸っぱい恋愛は心に刺激をもたらし、充実感と幸福感が体を満たしていきます。
この歌詞からは、恋の醍醐味が溢れるくらいに伝わってくるのです。
受け止めきれない現実
低い雲を広げた 冬の夜
あなた 夢のように
死んでしまったの
出典: 会いたい/作詞:沢ちひろ 作曲:財津和夫
ここで物語の核心がみえてきます。
主人公の恋人だった想い人は、ある冬の日にこの世から旅立ってしまったのです。
それは主人公にとってあまりにも、衝撃的で受け止める余裕すらありませんでした。
どれだけ時が経っても実感が湧かずに、現実逃避を繰り返してしまいます。
大好きで、大切なかけがえのないたった1人の存在が自分の前から姿を消してしまったのです。
深すぎる悲しみは、主人公を飲み込み悲しみを感じる余裕すらも奪っていきました。
大切な人を失くしてしまった時の表現できないほどの絶望感と失望感が伝わってくるのです。