第6位はクリープハイプ初の作品集『もうすぐ着くから待っててね』収録曲の『ただ』。
この楽曲を収録した音源はこれまでのものとは少し異なる形で発売されました。
アルバムやシングルとは違い、全ての収録曲を同列に聞いて欲しい。
そんな彼らの思いから、『作品集』という名目で発売された音源となっています。
それだけバンドとしても自慢のできる、自信のある曲達が収録されているという事でしょう。
また、この曲のPVも全て1カットで撮影された演奏シーンという手法で公開時には話題を呼びました。
メンバーの普段の雰囲気と一発録りの緊張感とが相まった、ライブ感のある映像となっています。
好きな人に想いを素直に言えない男性の葛藤を書いた歌詞も、共感を呼んでいるようですね。
ともすれば、女々しいなんていわれてしまいそうなこの曲の歌詞。
けれど好きな人を前にして臆病になってしまうという現象に、男も女も関係ありません。
男性の場合、そんな弱い自分を見せたくない、と思ってしまう人も多いようですが…。
女性としては、好きな人がそんな弱い姿を見せてくれるというのは嬉しいものだったりもします。
女性が自分の前でだけ弱さを見せてくれる、ということに胸がときめいてしまう男性も、きっと多いことでしょう。
それと同じなのです。
その弱さを歌詞にして、まるで目の前のリスナーに向けて打ち明けるかのように歌う尾崎世界観。
多くの女性ファンが彼に虜になってしまうのも、非常に頷ける話なのではないでしょうか。
第5位:『鬼』
ランキングもいよいよ折り返しです!
第5位に選んだのはクリープハイプ初のドラマ主題歌となったシングル曲『鬼』。
アルバム『世界観』にも収録されているこの曲。
藤原竜也主演のドラマ『そして、誰もいなくなった』の主題歌として書き下ろされた楽曲ですね。
自分と世界の境目が分からなくなる狂気の滲んだ歌詞と妖しいフレーズがとても印象的な本作。
楽曲とあわせてPV映像もぜひチェックして頂きたい作品です。
映像監督はクリープハイプとの久しぶりのタッグとなった松居大悟。
My Hair is Badのボーカル椎木知仁の出演も話題になりました。
また、このPVはとある短編映画から抜粋された映像で構成されています。
その短編映画とは、アルバム『世界観』の初回限定盤DVDに収録の『ゆーことぴあ』なのです。
さらに、ボーカル尾崎世界観の執筆した小説『祐介』がこの短編映画の元ネタとなっているとの事。
徹底的なクリープハイプの世界観の元に製作された、まさに鬼気迫る映像作品ともなっています。
第4位:『陽』
第4位はこの曲!作品集『もうすぐ着くから待っててね』収録の『陽』。
石原さとみ出演の東京メトロCM曲にもなりましたね。
人気バンドKANA-BOONのボーカル谷口鮪とのコラボレーションも双方のファンの間で話題になりました。
前述の作品集にクリープハイプ単独のバージョンと、同じサウンドでのコラボレーションバージョン。
そしてアルバム『泣きたくなるほど嬉しい日々に』。
こちらにはバンドサウンドにアレンジしたクリープハイプ単独の本作が収録されています。
ぜひ聴き比べて、自分のお気に入りのバージョンを選んで頂ければと思います。
いいことなんてそんなにない日々の中、それでも過ごしていかなきゃいけない。
それでもちょっとだけ頑張ってみよう、そんな勇気を与えてくれる応援ソングになっています。
東京メトロのCMのように、都会の街の中で日々戦う皆さんに送りたい曲ですね。
いよいよTOP3の発表!
第3位:『イト』
いよいよランキングTOP3の発表です!
第3位はフェスやツアーでも定番!ファンの中でもお気に入りの1曲と名高い『イト』。
菅田将暉主演の映画『帝一の國』の主題歌として書き下ろされた曲となっています。
イントロのキャッチーのギターリフや華やかなホーンサウンドが印象的な楽曲ですね。
人はみな様々なものに立ち向かう中で、きっと一度は心が折れて足が止まってしまうこともあるでしょう。
自分のような人間は、そもそもここまでしかできない人間だったんだ。
自分の挑戦はきっと、ここで終わる運命だったんだ。
そう思って諦める事は、とても簡単なことです。
けれど、本当にそれでいいのでしょうか?
あなたが諦めてしまったら、あなたのことを信じて応援してくれていた人たちの想いはどうなるのでしょうか。
何より自分ができないことを、運命や自身の限界のせいにしてしまったら。
これまで自分を信じて頑張ってきた、過去のあなたの努力はどうなってしまうのでしょうか。
決まっている運命や自分の限界というものは、もしかしたら確かにあるかもしれません。
けれどそれに抗う為に、あなたはここまで頑張ってきたのではないですか?
努力が必ず結ばれるわけではありません。世の中はそんなに甘いものではありません。
けれど努力が結ばれる人間は、全てこれまで血の滲むような努力をしてきた人だけです。
自身に纒わり付く運命や境遇を受け入れながら、それでも前に進め、と歌われている本作。
多くのファンの心の支えとなっている1曲なのではないでしょうか。
PVではメンバーを模したペープサートでの物語が描かれています。
落ち込んだり不安になる中でも前を向きたい、という時にオススメの1曲ですね。
第2位:『ニガツノナミダ』
第2位に選ばれたのは広瀬すず出演のソフトバンクCM曲として公開された『ニガツノナミダ』。
2019年2月にCMが公開されましたが、現在まだ音源化の情報が一切公表されていない超レア曲となっています。
そんな貴重な曲ですが、YouTubeにはフルPVがUPされていますのでぜひぜひチェックして下さい!
映像の冒頭40秒ほどは見た事のある方もきっと多いことでしょう。
TVでも流されていたCMのように、この曲をBGMとして広瀬すずと白い犬のお父さんが登場します。
ところがCMで流されていた箇所が終わると、曲調は一転!
CM曲を歌うようなバンドとなってしまった自分達への皮肉を綴った尾崎世界観らしい歌詞。
そしてこれぞクリープハイプ節!とでも言うような妖しいギターリフで曲は展開していきます。
そのままCMでも使われるサビに戻って終わり、という短い曲ながらメリハリの効いた楽曲となっています。
ファンの皆さんは音源化される事を首を長くして待つことにしましょう。
第1位:『栞』
いよいよランキング第1位の発表です!
第1位は『泣きたくなるほど嬉しい日々に』収録のアルバム曲『栞』。
シングルカットなども一切されていないにも関わらず、たくさんのファンに愛されているこの曲。
その秘密はやはり、タイアップによる豪華コラボと武道館の模様を撮影したバンド版のPV映像。
2つの要素で楽曲を二度楽しめる、というところがポイントなのではないかと思います。
最初この曲は『FM802×TSUTAYA ACCESS』プロジェクトのテーマソングとして制作されたものでした。
そこにゲストボーカルとして参戦したのが、尾崎世界観含む6人のボーカリスト達。
あいみょん、sumikaのボーカル片岡健太、UNISON SQUARE GARDENのボーカル斎藤宏介。
04 Limited SazabysのボーカルGEN、スガシカオ、そして尾崎世界観。
錚々たる顔ぶれのボーカリスト達によって、この曲は歌われたのでした。
このバージョンではストリングスサウンドを全面に押し出したアレンジとなっています。
その後製作されたクリープハイプ版のPVでは、バンドの記念すべき日本武道館の公演が撮影されています。
メンバーの会場入りから楽屋での穏やかな風景、念入りに行われているリハーサルの様子。
そわそわしながら会場に向かうお客さん達や、楽しみで堪らないという想いが滲み出ているたくさんの笑顔。
桜のように舞い散る紙吹雪の中ステージで演奏を披露するメンバーや、感極まって涙するお客さんの姿。
小さなライブハウスから日本武道館という大きなステージまで来たクリープハイプというバンド。
彼らがどれだけたくさんの人に支えられ、愛され、大切にされているのか。
そんなバンドの多幸感に満ちた暖かい映像が終始写されているこのPV。
『栞』という曲がバンドとファン双方にとって大事な曲だという事が伝わってきますね。