最大の魅力は「共感」
女性から絶大な支持を受ける現代の歌姫、西野カナ。 魅惑のボイス、キュートなルックス。
「わかる!」と思わずにはいられない、心に寄り添うかのように共感しやすい歌詞が人気です。
身近さを感じられるところが人気の秘訣なのかもしれません。
失恋ソング代表と言えば
「会いたくて 会いたくて」「Distance」など数ある代表曲の中、隠れた名曲と言えるのが「涙色」です。
誰もが経験した事があるであろう、失恋をテーマにしています。
失恋がテーマの曲なんて山ほどあると思うかもしれません。
しかし、ここまでリアル体験に基づき現代女子の「わかる」を獲得できる曲は滅多にないでしょう。
その歌詞を追っているだけで、「わかる…」とじわじわ感じはじめます。
そしていつしか、自分の過去を思い出して重ねてしまうという現象が起こるのです。
「共感」・「わかる」とは過去に自分が経験した事だから感じる気持ちです。
この「涙色」は、共感を飛び越え、過去に経験した出来事を鮮明に思い出させる曲なのです。
そんな切ない歌詞を読解していきたいと思います。
MVも見逃せません
サビから始まる曲の構成
冒頭はサビから始まります。涙を流しているシチュエーションのようです。
現在進行形の心情を歌っているのでしょう。
涙色 二人のこと
思えばまた I start to cry
どうして出会い恋をしたの?
I always cry
出典: 涙色/作詞:Kana Nishino・GIORGIO 13 作曲:GIORGIO CANCEMI
歌詞3行目の問いかけは自分自身にしているのでしょう。
「こうなるならば、出会わなければよかった、恋をしなければよかった」と、思っています。
恋が上手くいかずに終わった事が伝わります。
過去の回想
君の言葉は いつだって優しくて
どんなに嫌なことがあっても
私のこと一番に 思ってくれてた
all the time
一度も忘れたことないね
電話にメール 欠かさずに
You told me you loved me
君色に包まれてたの
出典: 涙色/作詞:Kana Nishino・GIORGIO 13 作曲:GIORGIO CANCEMI
サビ以外は、過去の思い出の回想になります。
彼との会話の中で、かけてもらった言葉で、救われていたり支えられていた事。
電話やメールも欠かさなかった事を、懐かしく思い出します。
つまり、日常生活で常に彼の存在がそばにあったのでしょう。
彼が中心の生活を、君色と表現しています。
また、手紙のやり取りが好きな彼女は、彼にせがんでお返事してもらったりしたのでしょう。
慣れなそうに不器用に書いている事も、なおさら愛情を感じられて嬉しかったと思います。
誰もが経験した事がある体験
このようなエピソード、世の中の女性なら経験した事があるのではないでしょうか?
時代や連絡手段は違えど、自分の生活が彼中心になってしまった事。
家族・友人・趣味、それ以上に大きな存在ができてしまった事。
小さくても彼が自分のためにしてくれた事は、忘れられない出来事になります。