水野あつ【もしも流れ星が落ちたら】歌詞の意味解釈！僕の弱さはどんなところ？宙の星に投影する想いに迫る

いよいよ、【もしも流れ星が落ちたら】もラストスパートを迎えます。

サビの繰り返しが再び登場しますが、この部分のMVに注目してみましょう。

冒頭以来それぞれ1人きりだった「僕」と「君」が、ここからは2人で草原に腰を下ろしています。

その映像も相まって、終焉の時が迫っているのをひしひしと感じます。

最後を飾るパートには、僕の心からの愛の言葉が綴られています。

「君を愛している」「君が必要なんだ」と、彼は何度も繰り返しています。

おそらく今夜空に輝くのは、他愛ないお願い事をできるような流れ星ではないのでしょう。

轟音と共に火を噴く石の塊が、地上のあらゆるものを押し潰さんとして迫っています。

世界中に、パニックが溢れます。

その騒がしさとは無縁の世界で、2人は静かに肩を並べているのです。

時が過ぎるという感覚からも閉ざされた世界で、「僕」はようやく「君」と会うことができたのです。

流れ星はとうとう地球に落ち、衝撃波が大地を舐め尽くすように広がるでしょう。

そこに立つ幾千もの命も、一緒にさらっていってしまいます。

流れ星が落ちるその刹那、切り取られた時間の中に2人はいます。

永遠に過ぎることのない時間の中で、「僕」と「君」は安らかに過ごすのです。

まどろんで深い眠りに入る彼女を見守った彼も、やがてゆっくりと眠りに就くのでしょう。

どの道救われることがないのなら、せめてそんな最期を迎えたいと思えるラストです。

水野あつが優しく歌うこの曲に、まさかこんなエンディングが待っていたとは思わないでしょう。

あくまで解釈の1つなので、今回仮定した世界観が正解であるとはいえないと思います。

ただ個人的には、終焉という例えようもなく悲しい出来事だからこそ、優しくあってほしいのです。

個々が抱える後悔や悲しみ、伝えられなかった想いなどを、すべて包み込んでくれる優しさがほしいです。

その願望をこの上なく表現してくれたのが、この【もしも流れ星が落ちたら】だったと思います。

水野あつは高校時代にボカロの存在を知り、ボカロPとしての知名度も高いです。

彼は曲を作るにあたって、「n-buna」というボカロPの影響を受けたそうですよ。

水野あつに通じる部分のあるアーティストですから、こちらも要チェックでしょう。

ボカロP出身の有名人といえば、米津玄師も外せません。

水野あつの今後の活躍を思い、かつての米津玄師の楽曲と比較してみるのも興味深いはずです。