間奏前のBメロの歌詞は「満たしておくれ」、「可愛がってよ」と甘い駆け引きをするような表現でした。
それに対して、間奏後で、「壊しておくれ」、「茶化さないでよ」となっています。
激しさを増してるんです。
大人っぽい間奏が流れる間に、一体何があったのでしょうか？
MVでの間奏は目隠しをした二人がベッドの上でダンスをする印象的なシーンになっています。
「重ねたふり」で、何を「誤魔化す」のかは語られませんが、意味深な歌詞ですね。
そしてエンディングへ
くだらねえよ ご機嫌斜めかい
くだらねえよ 張り合うつもりもねえ
くだらねえよ Keep someone coming back
どいつもこいつも Act up tonight
くだらねえよ ご機嫌斜めかい
くだらねえよ 張り合うつもりもねえ
くだらねえよ Keep someone coming back
どいつもこいつも Act up tonight
swing your head
swing your head
swing your head
出典: レイディ・ブルース/作詞:高橋海 作曲:高橋海
最後の節ですが、「swing your head」は頭を振ってという意味です。
曲調も急にロック調となり、MVのメンバーもヘッドバンギング（？）を始めます。
こういうジャンルを超えた遊びも魅力的ですが、それが出来てしまうのがLUCKY TAPESの演奏力ですよね。
世界一オシャレなコード進行
「世界一オシャレ」としましたが、この楽曲にオトナ感を付け加える重要な要素。
それが、頭サビからずっとこの曲を支えるコード進行で、「Just The Two Of Usコード」と呼ばれています。
なぜ「Just The Two Of Usコード」と呼ぶかと言えば「Just The Two Of Us」という楽曲に使われているからです。
印象的なコード進行ですが、まずは「Just The Two Of Us」を聴いてみましょう。
Ⅳ-Ⅲ7-Ⅵm7-Ⅰ7というコード進行です。
「レイディ・ブルース」のキーはDmですので、素直な「Just The Two Of Usコード」ならばこのようになります。
BbM7-A7-Dm7-F7
この「レイディ・ブルース」が凄いのは、「Just The Two Of Usコード」に更にオシャレなアレンジを加えていることです。
例えば頭サビでは次のように演奏しています。
BbM7-A7/C#-Dm7-Dm7(11)/C
難しい説明は抜きで、「なにか飾りのようは文字が増えたな」と思っていただければ結構です。
また、それ以降のサビでは、更に、次のようになっています。
Gm7-A7-Dm7-Dm7(11)
1番目のコードがBbM7からGm7に変わっています。
基本の「BbM7-A7-Dm7-F7」の代わりに使えるコードを取り入れているのはLucky Tapesのセンスです。
定番のコード進行を使いながら、キラッと輝くのはこういう部分のことですよね。
たくさんあるJust The Two Of Usコードの楽曲！
こちらは「長く短い祭」です。こちらもセンス良く「Just The Two Of Usコード」が使われています。
また、椎名林檎以外にも、大ブレイク中のシンガーソングライターあいみょんも「愛を伝えたいだとか」の中で「Just The Two Of Usコード」を使っています。
こちらについては、文末に紹介記事のリンクをつけておきますので、是非聴いてみてください。
レイディ・ブルースのサウンド
タイトなリズムと骨太サウンド
ミックス＆マスタリングエンジニア及び共同プロデューサーの美濃隆章はポストロックバンドtoeのギタリストです。
レコーディングエンジニアとしては、クラムボンやbonobosなど数多くのバンドの音を構築してきています。
すっきりとしていながら骨太な「レイディ・ブルース」のサウンドも美濃隆章ならではのものでしょう。
また、ドラマーとしてはmabanuaが参加しています。
mabanuaにとっても2016年という年は多忙な年でした。
LUCKY TAPESのほかに、Negicco、有安杏果などアイドルや米津玄師、さかいゆうなどの楽曲への参加やプロデュースの活動をしています。
他に特筆すべきは間奏のトランペットソロでしょう。
元々はギターソロが入る予定のところ、トランぺッターの類家心平がレコーディング当日に無茶ぶりを受けて演奏したものです。
まさに名演ですよね！
このようにサウンド面においても、「レイディ・ブルース」にはこれまでのLUCKY TAPESとは異なるエッセンスが様々仕込まれています。
まとめ
